※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2019年10月18日号

健康ライフ太鼓判

テーマ/子宮頸がん

市立秋田総合病院産婦人科 軽部 裕子 医師

■若い世代に増えています

 子宮の入り口にできる子宮頸がんは、婦人科の診察で観察や検査がしやすいため、発見されやすいがんです。しかし、年間約1万人が罹患し、約2,900人が亡くなっていて、患者数・死亡者数とも近年増加傾向にあります。特に、20〜40代の若い世代での罹患の増加が著しくなっています。
 早期に発見すれば比較的治療しやすく、病後の経過が良いとされるがんですが、進行すると治療が難しいことから、早期発見が極めて重要といえます。

■何が原因でがんになる?

 子宮頸がんの発生には、その多くにヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が関連しています。HPVは、性交渉で感染することが知られているウイルスで、子宮頸がんの患者さんの90%以上からHPVが検出されることが分かっています。
 HPV感染は、2年以内に90%の人は自分の免疫力で症状のないうちに排除されますが、10%の人は感染が長期間持続し、異形成(がん細胞になる手前)を経て、一部の人が子宮頸がんに進行するといわれています。異形成の段階では、普通、症状がないとされていますが、子宮頸がん検診ではその細胞を「細胞診検査」で発見できます。
 症状がなくても、若い女性に発症するがんだからこそ、検診での早期発見が大切です。定期的な検診を積極的に受けましょう!


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