※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2020年6月5日号

6月は環境月間│環境特集

さらば、プラスチックごみ


一人一人が減らす工夫を!

【問い合わせ】環境都市推進課tel(888)5708

生活圏の流域にたまるプラスチックやペットボトルなどのごみ。これは職員が、環境の取り組みの指導に訪れたマレーシア・コタキナバルという都市で撮影したものです

計り知れない“プラスチックごみ”の代償

 私たちの身のまわり、さまざまなところに使われ、便利なプラスチックですが、近年、処理されずに海へ流れ出たプラスチックごみやマイクロプラスチックが世界的に問題となっています。
 海を漂うマイクロプラスチックを植物プランクトンが食べ、それを魚が食べ、というように食物連鎖でどんどん蓄積されていくことが指摘されていて、人の体内からもそれらが見つかっているのだとか。日本近海のマイクロプラスチックの量は1平方キロメートルあたり172万個で、世界平均の27倍という残念な調査結果もあります。

*マイクロプラスチック=処理されずに海に流れ込んだプラスチックが波や紫外線によって小さく分解され、直径5ミリ以下のプラスチック粒子になったもの。

海の生き物も泣いています

 「プラスチックごみが海の生き物を傷つけたり、誤って飲み込み死に至る」。そんな悲しいニュースも目にします。このままだと2050年までに、魚の量を上回るプラスチックが海に流出するという想像もつかない予測がたてられています。
 環境に多大な影響を及ぼしているプラスチックごみの現状に警鐘を鳴らすべく、国は、2019年5月にまとめた「資源循環戦略」の中で、2030年を目標として、レジ袋を含む使い捨てプラスチックごみを25%削減することを示しました。

今日からできることに取り組もう!

 深刻さを増すこの現状を改善するためには、何より私たちの生活の中でプラスチックごみを発生させないことが大切です。私たちにできることは、どんなことがあるでしょうか。
 「レジ袋」「マイバッグ」「マイボトル」「紙製ストロー」、最近よく聞くキーワードをちりばめて、今回は、プラスチックごみを減らすため、一人一人が取り組めることを紹介します。ぜひ参考にしてみてください!

マイバッグ持ってレジ袋を減らそう♪


秋田市ごみ減量キャラクター
エコアちゃん

7月からレジ袋が有料化されます

 コンビニエンスストアやスーパーなどで、何気なくもらっているレジ袋。日本では年間約300億枚も使われていると言われています。
 レジ袋を減らす=プラスチックごみが減ることにもつながり、また、限りある資源の消費を抑えることにもなります。「明日から…」ではなく、今日からマイバッグでお買い物をしましょう!

レジ袋有料化Q&A

Q レジ袋の価格や売り上げの使い道は決められているの?
A 各お店が決めることになっています。ただし、1枚1円未満になるような価格設定は、有料化に当たらないとされています。
Q 有料化の対象となるレジ袋はどんなもの?
A 素材がプラスチックで、持ち手があり、商品を入れるもの、消費者が断れるものが対象です。素材が紙や布のもの、景品、試供品を入れるもの、福袋など袋が商品の一部となっているものは対象外です。

【対象外の袋】

(1)プラスチックフィルムの厚さが50マイクロメートル以上の袋
 繰り返し使うことができ、プラスチック製買い物袋の過剰な使用を抑えられることから対象外です。
表示例/「この袋は50マイクロメートル以上あり、繰り返し使用することが推奨されています」
(2)海洋環境下で分解する性質を持つ海洋生分解性プラスチックの配合率が100%の袋
 表示例/「この袋は○○○○機関によって認証された、海洋生分解性プラスチックの配合率が100%の買い物袋です」
*生分解性プラスチック=一般のプラスチックと同様に使用でき、使用後は微生物の働きによって分解され、最終的には二酸化炭素と水にまで分解されるもの。
(3)バイオマス素材の配合率が25%以上の袋
 表示例/「この袋は○○○○機関によって認証された、バイオマス素材の配合率が25%以上の買い物袋です」
*バイオマスプラスチック=トウモロコシなど、再生可能な生物由来の原料(バイオマス資源)を用いたもの。

<実践!環境にやさしい取り組み>
環境のためにマイバッグでのお買い物にご協力を


イオン東北(株)マックスバリュ茨島店店長
岡本貢一さん
 レジ袋有料化が法制化されたこともあり、今年3月の新会社設立のタイミングでレジ袋の無料配布を終了し、有料化に移行しました。店舗などで事前にお知らせしていたこともあり、特にトラブルなく移行できたと思います。今では約7割のかたにマイバッグでお買い物をしていただいており、関心の高さを感じています。
 レジ袋の使用を控え、マイバッグを利用することは、私たちが最も身近に取り組める環境活動だと思います。お客さまのライフスタイルを変えることで、環境保全に対する意識を高めていくことに貢献できればと考えています

レジ前のポスター

マイボトルでお得にエコ♪

 マイボトルやマイカップを積極的に利用して、ペットボトルや使い捨てプラスチックカップを減らしましょう!
 保温・保冷性に優れたもの、軽量のもの、お手入れがしやすいもの、飲み口ひとつとってもふたのコップに注ぐタイプや、飲み口に口をつけて飲むタイプ、サイズや色、デザインもさまざまなものがあります。
 そして、マイボトルで飲み物を買うことができるお店もあります。中には、マイボトルなどを持っていくと割引になるお店もあります。ぜひご利用ください!

<実践!環境にやさしい取り組み>
マイカップをお持ちいただくとアプリのポイントを貯められます!


亀の町ストア(南通)マネージャー/チーフ
松岡貴子さん
 お店がオープンした当初から、お客さまの希望があれば、マイカップを使用した飲み物の提供を行っています。また、マイカップを持ってきて注文していただくと、「あきエコどんどんプロジェクト」アプリのポイントを貯めることができます(「あきエコどんどんプロジェクト」の項目を参照)。
 今のところ、利用しているかたが少ないので、お店側からもっとマイカップの利用を提案できれば…と思っているところです。スタッフにお声掛けいただけたら対応しますので、気兼ねなくご相談ください。お待ちしています!

マイカップのご利用は気軽にお声掛けください

プラスチックを減らすあれこれ

★使い捨てのラップではなく、繰り返し使える保存容器を利用する
★過剰な包装を断ったり、袋入りやトレーに載っている商品はなるべく選ばない
★使い捨てのストローやスプーン、フォークなどを使わない(マイ箸はし・スプーン・フォークを使う)
★プラスチックを使う時も、なるべく長く使うよう心掛ける
★シャンプーや洗剤などは、詰め替えの袋のものを使う

各企業でもプラスチックごみを減らす取り組みを推進中です
 使い捨てストローではなく紙製ストローを使用する、包装紙を紙製の袋に替える、植物由来のバイオマスプラスチックや生分解性プラスチックを活用するなど、脱プラスチックの取り組みが各店舗・企業などで行われています。
 環境にやさしい取り組みは地域みんなで!事業者のみなさんも、ぜひ、さらなるご協力をお願いします。

<実践!環境にやさしい取り組み>
紙製ストローの使用でプラスチックごみ削減!


秋田キャッスルホテル(中通) ダイニングレストランザ・キャッスル店長
佐々木慎さん
 昨年10月から紙製ストローを扱うようにしました。プラスチック製の使い捨てに比べて、経費はかかりますが、環境のことを考え取り入れるべきと思い、導入に踏み切りました。使用する上では、プラスチック製のものと遜色なく使うことができますので、安心してご利用いただけます。
 またホテルとしても、クリアファイルを紙製のものにしたり、オリジナルの紙袋をバイオマスインキを使用したものにする(下の写真)など、さらに環境に配慮した取り組みも行うようになりました。今後も、こうした取り組みを積極的に続けていきたいと思っています。

★環境のために私たちにできること…ほかにもあります!


雑がみ分別にチャレンジ!

 秋田市の家庭ごみの中身を調べる組成調査によると、令和元年度は、家庭ごみの中の約8.5%がリサイクルできる雑がみでした。
 食品やお菓子の空き箱、ティッシュの空き箱、トイレットペーパーの芯、封筒など、リサイクルできる雑がみを分別することで、家庭ごみ用袋の節約にもなり経済的です。家庭ごみに捨ててしまいがちな紙類を分別し、ごみ袋をワンサイズ小さいものへチェンジしましょう!

雑がみ分別ワンポイント
 使用済みの紙袋や封筒に雑がみをたたんで入れておいて、いっぱいになったら紙ひもで結んで、古紙の日に集積所へ出しましょう。
リサイクルできないものは事前に取り除こう
 ティッシュの箱のビニールや紙袋のビニールひも、布ひもなどは外して家庭ごみへ。食品の油や汚れがついた紙、線香の箱など、においのついている紙も家庭ごみです。異物が混ざると、リサイクルがうまくできなくなってしまいます。

始めよう!資源集団回収

 町内会などの団体が資源の集団回収を行った場合、奨励金を交付します。昨年1年間で591団体が参加し、交付額は合計約1千133万円でした。
 集団回収は、ごみの減量や資源のリサイクルを進めるだけでなく、ものを大切にする心を育(はぐく)み、地域のコミュニティづくりにもつながります。この機会に資源集団回収に取り組んでみませんか?
 新たに資源集団回収に取り組もうとする場合、市への団体登録が必要です。詳しくは、環境都市推進課へお問い合わせください。tel(888)5708
資源集団回収奨励金
◆1回につき450円(月1回のみ交付)
◆空きビン・空き缶=1kgあたり1.5円
◆新聞・段ボール・紙パック=1kgあたり2円
◆雑誌・雑がみ=1kgあたり6円

<実践!環境にやさしい取り組み>
集団回収を続けることで町内の意識の高まりを感じています


八橋四区町内会 環境衛生部長
相馬慶嗣さん
 毎月、第2・第4日曜に町内全体で取り組んでいます。資源集団回収を始めたのは約7年前で、回数を重ねるうちに、みなさんの分別の意識の高まりを感じるとともに、協力してくれるかたが増えてきてうれしく思っています。
 町内の収益はみなさんに喜ばれるものに換え、還元したりしていますが、これも住民のみなさんの意識を高めることにつながっていると思います。何よりも、回収作業の場は、体を動かし会話をするなど、お互いのコミュニケーションのきっかけにもなっています。環境のため、町内のため、これからも続けていきたいと考えています。

あきエコどんどんプロジェクト


 「あきエコどんどんプロジェクト」は、スマートフォンなどを利用して、エコアクション(環境にやさしい活動)に楽しく参加できるアプリです。参加登録無料、個人情報の登録も不要。
レジ袋辞退で2ポイントゲット!
 例えば、対象店舗などでレジ袋を辞退すると2ポイントがもらえます。ほかにも、マイカップ持ち込みなどのエコアクションでポイントをためて抽選を行い、賞品をゲットしましょう!
 まずは、下のコードから読み込んでアプリのダウンロードを!

【問】環境総務課tel(888)5704


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