※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2020年9月4日号

市長コラム

市長 穂積 志(もとむ)

これまでと違った8月


誘致企業のさらなる活躍に期待したいですね。上は、平成30年度に行ったセルスペクト(株)への誘致企業決定通知書交付式の様子。
右は同社の岩渕拓也代表取締役(写真などは当時のもの)

 8月に入ってもぐずついた天候が続き、結局7日の立秋までに梅雨明け宣言のない特別な夏になりました。そして、今年、私たちはこのこと以上にこれまでと違った8月を過ごしました。
 例年であれば、甲子園の高校野球をテレビで観戦しては地元の代表校を応援し、盆には墓参りをして親戚でにぎやかに食卓を囲んだり、同級会などで帰省した友人たちと旧交を温めたりと、気忙(きぜわ)しくもそれなりに8月を楽しんでいたように思います。
 私の盆の過ごし方もこれまでとは様変わりしました。盆踊りや花火、地域の祭りにもできるだけ参加し多くのみなさんと話が弾んだものでしたが、今年は各行事が中止になり、あまり人に会わない中で、連日のように新たな感染が確認され、気の抜けない日々でもありました。
 新型コロナウイルスの感染拡大は社会全体に大きな影を落としています。15日、戦後75年にあたる全国戦没者追悼式での天皇陛下のお言葉でも、感染拡大に言及し、
「私たちみなが手をともに携えて、この困難な状況を乗り越え、今後とも、人々の幸せと平和を希求し続けていくことを心から願います」とありました。
 また、6日、広島市の原爆死没者慰霊式・平和祈念式では、当初参列を予定していたグテレス国連事務総長のあいさつは、ビデオ映像によるものでした。
 人類が大変な困難に直面している“ウィズ(with)コロナ”の時代。たたきのめすのが無理なら、上手に付き合って行かざるを得ないのが現実です。そうした中、秋田の誘致企業なども、今、関連する分野で大きく貢献しようとしています。
 大手製薬会社の子会社で、市内に本社を置くUMNファーマが持っているワクチンの生産技術を親会社が活用することなどで、年内に臨床試験を開始し、その生産増強をめざす予定とのこと。また、いずれも市内に拠点・事業所のある、ホクシンエレクトロニクスは人工呼吸器用部材、秋田住友ベークは遺伝子検出試薬、セルスペクトは検査キットなどの分野で、国の支援も受けながら生産拠点の整備強化を図っています。
 さらに、大館市の医療用機器メーカーは、検査の迅速化に向けた全自動PCR検査装置を製造しており、検査の全自動装置に使う試薬などの増産のため、新工場の建設も予定しているという報道もありました。
 こうした秋田の企業の活躍は、地域経済や雇用の面での効果はもちろんですが、コロナ禍という世界規模の難局にあって大きな貢献をしているという点でも、私には非常に頼もしく感じられます。

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