あきた市議会だより96号


最終更新 1999.10.22


あきた 市議会 だより
1999年10月22日 96
平成11年9月市議会定例会から

 緊急雇用特別対策事業に
            4,572万円を補正 

 地域の雇用や就業機会の創出を図るため、国の緊急雇用対策の一環として実施




定例会の概要 

  9月定例会は、9月10日から29日まで20日間の会期で開催されました。今議会では、10年度企業会計決算4件、条例案等6件、補正予算案5件、議員発議案1件、意見書5件をいずれも可決し、請願・陳情では9件を採択、5件を不採択、12件を継続審査としました。また、企業・公社等の経営、財政に関する調査特別委員会を設置しました。
 開会初日に、市長から議案の概要説明があり、17日、20日、21日に、本会議で一般質問を行った後、議案に対する質疑を行いました。また、延べ2日間にわたり各常任委員会で、付託された議案等について審査を行いました。29日は、本会議で、議案等の審査経過と結果について各委員長から報告を受け、討論の後、採決を行い、閉会しました。

可決した主な議案

 9月定例会

 決 算

 予 算

 条 例

 その他

 議員提出


各議員の質問項目

▼一般質問
  • 佐々木 幸雄(政秋会)
    • 戦傷病者・戦没遺族
    • 自衛隊
    • 教育問題
    • 福祉
    • 秋田中央道路、中央街区再開発事業
    • 新行政改革大綱
    • 住環境の整備
    • 産業廃棄物処理業者の育成指導
  • 武藤 真作(市民クラブ)
    • 市長の政治姿勢
    • 地方分権
    • 男女共同参画社会
    • 農業問題
    • グリーンツーリズム
    • 教育
    • 環境問題
    • 市税
  • 猪股 竹作(社会・市民連合)
    • 今後の市政運営
    • 秋田刑務所正門の解体
    • 公用バス券の換金問題
    • 教育委員会関係
    • 労働行政
    • 中央街区と秋田中央道路
    • 保健所関係
    • 大町地区の違法駐車対策の具体化
    • 松くい虫対策
    • 町内会への助成
    • 楢山地区の問題
  • 加賀屋 千鶴子(日本共産党秋田市議会議員団)
    • 市長の政治姿勢
    • 介護保険及び高齢者保健福祉の問題
    • 行政改革
    • 少子化対策
    • 昭和50年〜52年生まれの方の                ポリオワクチン追加接種の問題
    • 雇用創出と失業者の生活保障
    • 農業問題
    • 秋田中央道路建設
  • 小林 一夫(フォーラム21)
    • 教育
    • サンライフ秋田
    • 西暦2000年問題
    • 介護保険制度
    • 感染症
    • 大森山動物園
    • 西部地区の問題
  • 田口 聡(公明党秋田市議会)
    • 新秋田市行政改革大綱
      • 事務事業の見直し
      • 組織・機構改革
      • 定数管理と外郭団体と職員
      • 財政運営の効率化への取り組み
  • 鈴木 嘉重(政秋会)
    • 秋田港
    • 大王製紙
    • 財政
    • 秋田市経済
    • 区画整理事業
    • 公営企業
    • (仮称)シビックセンター
  • 渡辺 良雄(市民クラブ)
    • 市長の政治姿勢と市政課題
    • 行政改革
    • スポーツ行政
    • 環境行政 
    • 福祉行政
  • 藤田 正義(社会・市民連合)
    • 新行政改革大綱
    • 経済・労働状況
    • ごみ、環境問題
    • 遺伝子組み換え食品
    • 国の少子化対策臨時特例交付金事業
    • 介護保険
    • 雪対策
  • 長谷川 昭一(政秋会)
    • 市長の政治姿勢
    • 財政
    • 人事関連問題
    • 物流センター
    • 除排雪対策
    • (仮称)拠点センター
    • 福祉問題
    • 国学館高校の移転問題

可決した決議・意見書


企業決算状況

 各 企 業 決 算 状 況 
〔病院〕  入院延患者数164,226人(0.9%増)、外来延患者418,788人(0.9%減)となり、診療報酬のマイナス改定、諸経費の増嵩等により、304,409千円の純損失を生じ、 累積欠損金は2,635,913千円となりました。 〔水道〕  給水世帯数118,503世帯(1,675世帯増)、給水人口307,370人(1,469人増)となり、普及率は、97.7%となりました。給水収益は、対前年度比0.5%の増となっており、244,022千円の純利益を生じました。
〔ガス〕供給戸数24,014戸(28戸増)、ガスの販売量23,269,823m3(956,728m3減)となり、諸費用の節減に努めたことおよび受注工事収益の増加等により、38,855千円の純利益を生じました。 〔交通〕 乗合収入101,685千円の減収(5.0%減)、貸切収入16,395千円の減収(63.1%減)となり、職員等の削減、諸経費の節減に努めたが、7,369千円の純損失を生じ、累積欠損金は1,336,070千円となりました。

 


一般質問

議案以外の市政全般にわたり、市側の考え方を聞いた10人の一般質問の中から、主な質問と答弁の要旨を掲載します。

芸術文化ホールは必要なのか

問
 日赤・婦人会館跡地等地区市街地再開発事業の中になぜ(仮称)芸術文化ホールが必要なのですか。また、市民合意の形成は、なされているのですか。

         佐々木 幸雄議員
答 (仮称)芸術文化ホールは、中央街区全体の活性化のためのリーディングプロジェクトとして位置づけている再開発事業の中で、市が設置する核的支援施設です。市では、再開発複合ビルに、商業活性化を支援、補完する公的施設が不可欠であると判断し、当該地区が、交流・文化機能施設の適地として市街地総合再生基本計画に位置づけられていたことなどから(仮称)芸術文化ホールを構想したものです。また、市民に対しては、広報あきたへの掲載、市政懇話会や移動市役所、議会への説明等機会あるごとに構想へ理解を求めてきました。さらに、本年度は、芸術文化ホール検討委員会を設置し、市民合意の形成に努めているところです。

男女共同参画社会への取り組みについて

問
 男女共同参画社会を推進するための環境整備への取り組みはどうなっているのですか。

           武藤 真作議員
答 本市では、平成八年三月、男女共生社会への市民行動計画「パートナーシッププラン」を策定し、男女共生社会実現を目指して、市民の参画を得ながら、秋田市民情報誌「Um(ん)だすかUm(ん)だども」や「男女共生ガイドブック」の発行、市民手作りフォーラムの開催などの施策を推進してきました。また市で設置している各種審議会、委員会へ積極的に提言できる女性の人材育成を目的とした「男女行政学習会」を開催するなど、女性が方針決定の場で多く活躍できるよう努力しています。
 現在、男女共生社会に関する懇話会では、パートナーシッププランの見直しを進めており、市としても、男女があらゆる分野に参画できる環境整備をさらに進めていきます。
公用バス券の交付はどうなっている
問
 公用バス券をどのような積算基準で交付しているのですか。また、今後の交付の改善策については、どのように考えていますか。

           猪股 竹作議員
答 バス回数券予算の70%以上を使用している教育委員会では、その約60%を市立の小・中学校に交付しています。内訳は、教職員研修時の交通費のほか、学校から教育委員会までのバス代として月当たり六往復分を基準に3カ月単位で交付しており、交付を受けた学校では、用務の発生に合わせて使用しています。学校以外では、公民館、図書館等で各事業の執行に伴い使用しています。
 今後、適切な交付方法を徹底するとともに、一律にバス回数券を交付するのではなく、利用する交通手段に合わせて対応していきます。また、旅費条例や財務規則等の見直しを検討するため、人事課、財政課を中心に準備を進めています。
介護保険料等について、市独自の減免制度を設けないのか
問
 介護保険料、利用者負担について、市独自の減免制度を設けないのですか。また、住民税非課税の場合は無料とすべきではないですか。

        加賀屋 千鶴子議員
答 介護保険料等の減免については、国において、介護保険法施行規則や条例、準則の中で減免制度を設けていることから、これを超えた市単独での減免制度については、困難であると考えています。また、住民税非課税という所得区分で、保険料、利用料を無料にする考えはありません。

教育のあるべき姿をどうとらえているのか

問
 教育の本来あるべき姿をどのようにとらえていますか。また、人づくりにおける学校教育の果たすべき役割をどうとらえていますか。

           小林 一夫議員
答 教育とは、人格の完成を目指すとともに、社会を形成する者としてふさわしい資質を備えた心身共に健康な人間を育成するために、人が人に対して行う最も崇高な働きかけであり、一人一人の個性を大切にしながら、自ら自己実現に向けて生きていくことを支援する営みであると考えます。
 また、学校では子どもたちに、社会の中で生きていくための基礎・基本を身につけさせるとともに、子どもが他とのかかわりの中で試行錯誤を繰り返しなが
ら様々な体験を積み重ね、自分の個性を見い出し、自分にふさわしい生き方を選択する際に、的確な支援を継続的・計画的に行うことがその役割であると考えています。  


バランスシートを作成、公表すべきではないか

問
 新秋田市行政改革大綱の財政健全化目標の中で設定している経常収支比率八十五%は、財政の硬直化を示す八十%を超えていますが、どのような考えからですか。また、事業評価システムの確立のためバランスシートを作成し公開すべきではないですか。

            田口 聡議員
答 経済対策などによる公債費の増加や、高齢社会の進展に伴う扶助費の増加、加えて大幅な財政規模の拡大が見込めない経済情勢であることから、今後とも経常収支比率は上昇を続ける傾向にあると考えています。しかし、経常的経費を抑制することが、緊急の課題であると考え、85%以下に保つことを目標としたものです。
また、バランスシートの作成は現段階では、試算のための統一的な基準が確立されていないことから、今後、国や先行する団体の事例などを参考にしながら、調査研究していきたいと考えています。

市民所得はどうなっているのか

問
 平成8年度から10年度までの市民所得はどうなっていますか。また、市経済の現況を即座に把握し、経済施策を打ち出せる部門を設けるべきであると考えますが、どうですか。

           鈴木 嘉重議員
答  平成8年度の市民所得は1兆1,047億4,500万円で、前年度に対して5.4%の増加となっています。平成9年度以降については、県や国の速報値がマイナスとなっていることから、本市の9年度および10年度の市民所得も対前年度比でマイナスとなっているものと推察されます。
 現在のところ新たな部門を設ける考えはありませんが、国・県、金融機関等からの情報の活用を図りながら、効果的な施策の推進に努めていきます。

ガス事業を民間に移管した場合の影響はどうか

問
 ガス事業を民間に移管した場合、民間一社独占になることによる地域へのサービス体制についてどう考えていますか。また、ガス局とともに歩んできた地元関連企業に対し、どのように配慮するのですか。

           渡辺 良雄議員
答  現在のところ、東部ガスとの協議においては、事業移管に関する基本方針について、年度内に結論を出すことを目指し、協議を継続することとしていますが、移管となった場合、企業規模が拡大することにより、業務の合理化が進み、安価で安定的なガスが供給されるものと考えています。さらに、災害時に市内全域を一つの指揮体系の下で、適切な体制をとることが可能になることなど、保安・防災上の面でも、サービス体制の向上が図られるものと期待しています。
 また、今後の協議にあたっては、極力、地元企業に影響が生ずることのないよう東部ガスに要請しながら対応していきたいと考えています。

秋田市の環境評価はどうなっているのか

問
 秋田は緑豊かで環境が良いと言われていますが、大気や水質等の調査数値はどのように変化していますか。また、東北の他都市と比較して、どのような評価になっていますか。

           藤田 正義議員
答 本市の大気については、環境基準をおおむね達成しており、東北の県庁所在市との比較でも、二酸化窒素濃度は最も低く、また浮遊粒子状物質、二酸化硫黄は、2番目に低いなど、良好な状況です。水質については、徐々に改善されてきていますが、東北の県庁所在市との比較では、河川の環境基準の達成率は中程に位置しています。騒音については、環境基準の達成率は約4割で、他都市の達成率は2割程度となっています。
 このように、本市の環境は良好に保たれているものと考えていますが、改善していくべき課題もあるため、今後とも環境負荷の低減に努めていきます。

今年度の除排雪対策はどうなっているのか

問
 今年度の除雪機械の増強、歩道の除排雪の計画はどうなっていますか。また、市民一斉除排雪デーを設ける考えはないですか。

         長谷川 昭一議員
答 答 今年度は、グレーダー1台、ロータリー車1台を増強することにしており、歩道については歩道用小型除雪機械1台を増強し、安全確保のため早期除雪に努めます。
 また、これまでも町内会で行う除排雪作業にダンプトラックや積み込み機械の貸し出しを行っており、市民一斉除排雪デーの実施については、今後も町内会による除排雪作業を呼びかけ、その利用状況をみながら検討していきます。


委員会の審査から

厚生

問
 病院事業については、平成9年度からコンサルタントの報告書に基づき経営の改善を行っていますが、今後も継続していくのですか。
答 コンサルタントの報告書に基づき、今後も改善計画を進めていきたいと考えており、現在、集中治療室などの増改築を行っています。病院の経営については、この増改築工事において、入院の個室を増やすことから、現在、85%である病床利用率が、計画では93%までアップすることとなっており、不可ベッドの解消が図られることから、増収が見込めると考えています。

教育産業

問
 中央街区の空き店舗数はどれくらいあるのですか。また、商店街空き店舗対策事業は、平成10年度から5カ年の事業ですが、その実施状況と見通しはどうなっているのですか。
答 商工会議所の調査では、平成10年7月1日現在、市内の主要16商店街の空き店舗数は76店舗で、空き店舗率は6.8%となっています。また、本事業の実績は、平成10年度は3店舗に対して補助を行い、今年度は、当初予算ですでに3店舗に対して補助を行っています。さらに、今回の補正で、南通り、手形、広小路の各商店街の4店舗分を補正します。今後についても商店街から要望がありますので、件数は伸びる見込みであり、商店街の活性化につながるものと考えます。

建設

問
 「秋田市中高層建築物の建築に係る紛争の予防および調整に関する条例」が設定されても、マンション建設に関する紛争は続くと考えますが、今後、現在の住環境を保持しながら、まちを発展させていきたいという市民の願いに対し、どのように対応していくのですか。
答 秋田市は30万都市といっても発展の過渡期にあり、大都市のように商業系土地利用に急速に変わっていくような状態ではなく、商業地域に指定されていても、住居地域と思われるような場所がかなり残っているため、マンション等の建築に係る問題が起きていると思われます。このような紛争を未然に防止するため、強力な執行力はありませんが、住民を何らかの形で救っていきたいと考え、要綱を格上げし条例化したものです。今後も紛争はあると思いますが、この条例によっていくらかでも紛争の発生を抑えていきたいと考えています。

議会運営等改善懇話会答申
 6月定例会で設置した懇話会では、議長から諮問された改善事項を短期的、中期的、長期的事項に分類し、2年間にわたって協議していくこととしました。その初めとして、9月定例会を前にし、短期的改善事項についての答申を行いました。
 主な答申内容は次のとおりです。
  1. 一般質問の通告
    • 質問通告を一日延長し、招集日の翌々日とする。
  2. 契約議案の付託委員会
    • 従来どおり総務委員会に付託するが、予算を審査した委員会で詳細な説明を行い、意見・要望を受けてから総務委員会で審査する。
  3. 議会用語の見直し
    • 議場で議長が使う言葉は、表現を明確にし、わかりやすいものとする。 
    市議会だより
    • より議会の考えが反映されるよう議員で組織する編集委員会を設置する。

閉会中の活動状況

【6月】28〜30日 政秋会   視察(下関市・廿日市市)
【7月】
 20〜22日 フォーラム21   視察(北九州市・飯塚市)
 26〜28日 社会・市民連合   視察(札幌市・網走市)
【8月】
 20日 建設委員協議会
 30〜9月1日 市民クラブ  視察(北見市・旭川市)
【9月】
 2日 厚生委員協議会
 3日 総務委員協議会
 6日 議会運営委員会
 

請願・陳情の結果

採択

不採択

継続審査


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