湖山風景図
佐竹曙山 1748(寛延01)- 1785(天明05)
カテゴリー | 日本画 |
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制作年 | c.1778(安永7頃) |
技法・材質 | 紙本着色 |
寸法(cm) | H16.0×W25.4 |
受入年度 | 平05年度購入 |
画面を横切る松の背後に、木立を抜ける道、大きな湖と遠くの山並。西洋の遠近法に倣った現実感のある空間に、従者を従える馬上の人物、青空を舞う鳥を描き込む。松の樹皮や葉まで繊細に表現する写実的な描写にも見ごたえがある。直武が所持する銅版画ヤン・ブリューゲルの「良きサマリア人のいる風景」にもとづく、情趣溢れる作品である。使用された蘭語印の印文は“Segotter vol Beminnen”であり「至愛の海神」を意味する。旧表具の軸木の墨書から、1778(安永7)年7月に秋田で表装したことが分かる。洋風画を学び始めたこの時期すでに、蘭語印を使っていることも興味深い。