鉱山風景
福田豊四郎 1904(明治37)- 1970(昭和45)
カテゴリー | 日本画 |
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制作年 | 1934(昭和9) |
技法・材質 | 紙本着色 |
寸法(cm) | H178.0×W70.0 |
受入年度 | 平06年度寄贈 |
秋田県北部の小坂鉱山は福田が生まれた頃、まさしく採掘の全盛期であった。縦長の画面には、リフトの支柱がそびえ立ちその奥に大量の煙を上げる煙突が描かれている。それは郷里の繁栄を象徴するものであると同時に、福田が愛する自然を失うことも意味していた。しかしながらこの光景も福田にとっては見慣れた郷土のなつかしい風景のひとつなのであった。本作の前年には鉱山内部での作業をよりリアルに力強く伝えようと実際に小坂鉱山から産出した黒い鉱石を粉にして日本画材に混ぜるなど苦心して「溶鉱炉」を制作した。