青年・秋田市仁井田
木村伊兵衛 1901(明治34)- 1974(昭和49)
カテゴリー | 写真 |
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制作年 | 1952(昭和27) |
技法・材質 | ゼラチンシルバープリント |
寸法(cm) | H25.0×W37.4 |
受入年度 | 平07年度購入 |
1952(昭和27)年6月、木村は秋田県総合美術展写真部門の審査員として初めて秋田を訪れ、県内各地で撮影も行った。野良着姿で忙しく働く女性や封建的な家族制度などに興味を持ち、以後20年にわたり情熱をもって撮影し続けた「秋田」シリーズは名作と称えられる。本作に写るのは、農家の庭先で雑談していた三人の若者。このまま農業に従事するか、それとも別の町へ出て働くのか。高度経済成長期を目前に変革期を迎えた農村で、封建的な古い考え方に飽き足らない青年たちが抱える問題について写真を通して訴えるという、木村の報道写真への姿勢がうかがえる一枚である。
1952年6月10日~15日撮影