東京府東京市(現・東京都荒川区)に生まれる。京華商業高等学校卒業後、台湾の砂糖会社に就職、同地の写真館で写真を学び、帰国後東日暮里に写真館を開業する。1932年雑誌『光画』を野島康三らと創刊。翌年名取洋之助の提唱による<日本工房>に参加するが、34年に脱退し、伊奈信男、原弘らと<中央工房>、<国際報道写真協会>を設立。49年『六代目菊五郎舞台写真集』出版。翌年、日本写真家協会の初代会長となる。51年土門拳とともに集団フォトの顧問となり、翌年よりカメラ誌の月例審査を土門と担当。同年6月県展の審査員として始めて秋田を訪れ、以後71年まで21回の取材を行う。54年『木村伊兵衛傑作写真集』出版、ヨーロッパ外遊。55年『木村伊兵衛外遊写真集』出版、第3回菊池寛賞受賞。56年第6回芸術選奨文部大臣賞を写真家として初めて受賞。65年《新・人間記》で第9回日本写真批評家協会作家賞受賞。68年「木村伊兵衛の眼」展(銀座／ニコンサロン)開催、同年紫綬褒章受賞。72年「中国の旅」展(銀座／ニコンサロン)開催。東京で没。従五位勲四等旭日小綬章受章。78年『秋田』、84年『木村伊兵衛写真全集 昭和時代』刊行される。94年「木村伊兵衛と秋田展」(秋田市立千秋美術館)が開催された。
