放哉句
大井錦亭 1927(昭和02)- 2020(令和02)
カテゴリー | 書 |
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制作年 | 1996(平成8) |
技法・材質 | 紙本墨書 |
寸法(cm) | H180.0×W296.0 |
受入年度 | 平08年度寄贈 |
大井錦亭は、現代の書壇を代表する近代詩文書作家として活躍した。大画面に尾崎放哉の句を書いたこの作品は、線と空間の妙味を見せる。たっぷりと墨を含んだ線と涸れた線、しなやかで弾力のある線、剛く直線的な線。運筆の速度の変化もあわせて生まれる多様な線質は、偶然のものではなく、中国・日本の書の古典の探究によるものである。
「生命感のある前向きの書を書きたい。人間味溢れる格調のある書を書きたい。」 という作者の言葉通り、線に込められた生命感が空間に響き、さらに外への広がりを感じさせる作品である。