裸婦
小西正太郎 1876(明治09)- 1956(昭和31)
カテゴリー | 洋画 |
---|---|
制作年 | 1925(大正14) |
技法・材質 | 油彩・キャンバス |
寸法(cm) | H93.0×W76.4 |
受入年度 | 平12年度購入 |
小西が女性像や裸婦像を手がけるようになったのは、渡仏後のことである。1924(大正13)年から、パリのアカデミーで学び、サロンに出品した小西にとって、伝統的な手法に基づいて、裸婦像に取り組むことはごく自然な流れであったと言えよう。本作では、暗い寒色で塗り込められた背景に、真っ直ぐにこちらを見つめる裸婦が描かれている。その視線や筆跡を残した肌の質からは、官能的というよりも健康的な女性美が感じとれる。モデルのくびれたウエストや大きめの腰の表現は、東京美術学校で学んだ黒田清輝やその師ラファエル・コランの人体表現にもつながるものがある。