ポートレート・B
馬場彬 1932(昭和07)- 2000(平成12)
カテゴリー | 洋画 |
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制作年 | 1979(昭和54) |
技法・材質 | 油彩・キャンバス |
寸法(cm) | H162.3×W130.7 |
受入年度 | 平12年度購入 |
馬場の代名詞と言われるほどグレーを多用する理由について馬場は「必要な色以外は登場させたくない。だから、必然的にグレーで包み込むような処理が多くなる」と語った。それは中途半端にきらびやかな色よりも、自分が生み出すグレーの方が美しいという自信でもある。馬場作品でグレーは死と結びつくものだが、決して陰湿ではなく、カラッとした生を描くための土台となる。本作でも、背景の深いグレーの空間が人体を抽象化したモチーフを包んでいる。斜線とゆるやかな曲線で構成されたシンプルな人体は、馬場が追い求めた軽やかなエロスの象徴である。