アイヌ鮭漁図
平福穂庵 1844(天保15)- 1890(明治23)
カテゴリー | 日本画 |
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制作年 | c.1883(明治16頃) |
技法・材質 | 絹本着色 |
寸法(cm) | H106.8×W41.2 |
受入年度 | 平15年度購入 |
明治時代初めから10年代にかけて、穂庵は複数回渡道し函館等で過ごしている。現地のアイヌたちの姿を描いたのは、特に1882-84(明治15-17)年にかけてである。穂庵がアイヌを描きはじめる動機となったのは、平沢屏山の作品を見たことだと伝わる。本作においては、筆の勢いを重視した表現ではなく、頭髪や髭の一本まで丁寧な表現が行き届いている。本作には下絵も伝わっており、構図修正の過程を知ることができる点も貴重である。屏山の模写をするところからはじめたアイヌという画題を自分のものとしていこうとした時期の作品である。