猟夫
平福百穂 1877(明治10)- 1933(昭和08)
カテゴリー | 日本画 |
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制作年 | 1903(明治36) |
技法・材質 | 絹本墨画淡彩 |
寸法(cm) | H162.6×W92.3 |
受入年度 | 平19年度購入 |
本作に描かれるのは雪の中、編笠をかぶり猟銃を手に歩く男性一人と疲れて舌を出しながら進む細身の白い犬である。墨線を主体としているが、よく見ると男の腰のあたりには仕留めた雉子なのか、色のついた鳥の羽が見えている。百穂が自然主義を標榜する美術団体无声会で活動していた時期の作品である。人々の日常や働く姿を屋外に出てスケッチし、その臨場感を感じさせる表現を、勢いのある筆の線から生み出そうとしたこの時期の傾向が明確にうかがえる一点である。