巴里風景
岡田謙三 1902(明治35)- 1982(昭和57)
カテゴリー | 洋画 |
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制作年 | 1938(昭和13) |
技法・材質 | 油彩・キャンバス |
寸法(cm) | H53.0×W65.2 |
受入年度 | 平20年度購入 |
岡田は1936(昭和11)年に銀座の日動画廊で個展を開催し、以後1941年まで6回にわたり毎年新作発表を続けた。第1回から第3回展のカタログの序文は、パリで親交が始まった藤田嗣治が寄せている。本作が発表された第3回展で藤田は岡田を「可愛いい息子」と呼び、風景画などの作品について「平素の芸術心が満足のいくまで画面に重ね込んであることが他人の追従できぬものである」と称えた。どこか物寂しさを感じるパリの街並みを描いた本作は、寒色を基調とした色遣いや独特のマチエールにより、戦前の岡田の叙情的な作風をよく伝えている。