不動尊
寺崎廣業 1866(慶応02)- 1919(大正08)
カテゴリー | 日本画 |
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制作年 | 1897(明治30) |
技法・材質 | 絹本着色 |
寸法(cm) | H117.9×W50.0 |
受入年度 | 平27年度寄贈 |
不動尊(不動明王)は元々インドのシヴァ神の異名で、仏教では大日如来の化身として取り入れたもの。忿怒の相で、右手には剣、左手に羂索を持ち、火炎を背負う姿で描かれる。肥痩のある輪郭線と濃密な色彩による不動尊とは対照的に、火炎は朱色を淡く刷き炎の先を金泥で囲むようにして、炎のゆらめきを表現している。色彩のぼかしで空気を表現しようとする、後に朦朧体と呼ばれる技法への意識が感じられる。