両国図
亜欧堂田善 1748(寛延01)- 1822(文政05)
カテゴリー | 日本画 |
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制作年 | 江戸時代(18世紀-19世紀) |
技法・材質 | 絹本油彩 |
寸法(cm) | H34.0×W66.5 |
受入年度 | 平29年度購入 |
場所は隅田川東岸の両国、画面ほぼ中央に柳、その下に舟遊びに出る二人の力士と、右手に緋毛氈を抱えて舟へ向かう女性。左の店の二階には三味線を弾く女性が見え、画面に描かれた登場人物たちの仕草により臨場感のある情景となっている。田善作品の魅力の一つがこの人物描写で、長身で細身な立姿、頭や顎を長めに、口や鼻に陰影をつける描き方は、師である月僊が描く人物に似る。空間表現も自然で、画面右の両国橋の先には小さく吾妻橋も描かれ、画面奥へ奥へと空間が広がっている。独特の濃密な彩色が施された田善の代表作である。