獅子図
小田野直武 1749(寛延02)- 1780(安永09)
カテゴリー | 日本画 |
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制作年 | 江戸時代(18世紀) |
技法・材質 | 絹本着色 |
寸法(cm) | H98.8×W32.4 |
受入年度 | 平30年度購入 |
スコットランド系ポーランド人の博物学者ヤン・ヨンストンが1660年に著した『動物図譜』に載るライオンの図をモチーフとして描かれている。獅子の背後には薄く墨を刷いて空間の奥行きを暗示し、画面左から差す光が迫力ある表情を印象的に照らしている。獅子の目は青く、中央に白を点じて瞳の輝きを表現しているが、ここには平賀源内が江戸にもたらした西洋の絵具プルシアンブルーの使用が確認されている。源内のもとで西洋の銅版画を参考に写実表現を学びながら、伝統的な唐獅子とは異なる新たな獅子のイメージを創出した、初期の作品である。