高士観瀑図
谷文晁 1763(宝暦13)- 1840(天保11)
カテゴリー | 日本画 |
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制作年 | 1804(文化元) |
技法・材質 | 絹本着色 |
寸法(cm) | H140.5×W70.0 |
受入年度 | 令02年度寄贈 |
画面左上「文化甲子秋日 文晁畫」の款記より、1804(文化元)年の制作である。この年、備後国(現・広島県福山市)の菅茶山が訪ねてくるなど、儒者らと幅広い交流が展開されていた。画題の「高士観瀑図」は、世俗を離れた高士が山中で瀑布、つまり滝を眺める姿を描く。本作の画面手前、橋の上の人物、中央の岩場に立つ人物、右上の滝と大きく三つの要素を上に積み上げることで奥行きを生み出している。人物や岩場の表現には、中国明時代の戴進をはじめとした大画面で雄大な構図、激しい墨法が特徴の浙派と呼ばれる画家たちの作品からの影響が見てとれる。