牡丹図
谷文晁 1763(宝暦13)- 1840(天保11)
カテゴリー | 日本画 |
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制作年 | 江戸時代(18世紀-19世紀) |
技法・材質 | 絹本着色 |
寸法(cm) | 各H136.1×W78.0 |
受入年度 | 令02年度寄贈 |
赤、淡紅、白、黄、紫と豊富な花色の牡丹は、花弁や葉を翻して表情豊かである。小禽が遊び、蝶や蜂が飛来し、足元の地面にはバラも咲いている。右幅には、牡丹の間に穴の開いた太湖石が見え、群青に金泥を加えて量感を表している。中国絵画に倣った跡がうかがえる、豪華な牡丹図である。将軍、大名ら上流武家は御殿の床飾りに相応しい中国の大幅「牡丹図」を好み、19世紀の江戸狩野家の周辺で盛んに描かれた。左幅と同図の狩野晴川院養信による「牡丹図」(兵主神社蔵)が伝わっており、花色は異なるものの、花種、花数、形状、構図等の図様がほぼ一致している。落款はなく、左幅左下に印章「畫學齋」(朱文瓢形印)がある。