罌粟花図
松林山人 1792(寛政04)
カテゴリー | 日本画 |
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制作年 | 江戸時代(18世紀) |
技法・材質 | 絹本着色 |
寸法(cm) | H43.0×W61.0 |
受入年度 | 令02年度寄贈 |
岩陰に赤色、白色、淡紅色の罌粟が花を咲かせ、一羽の蝶が飛来する。花弁や葉は輪郭線を残さない没骨法により、色彩の濃淡で繊細に表情をつける。一方、岩は濃墨でくくって皴を打ち、表面の荒々しい質感を伝える。背景に青を刷いて主題を際立たせ、茎がしなり、葉を翻すやや誇張した表現により、そこに吹く風や大気の揺らぎを表わそうとしている。罌粟の図は『宋紫石画譜』の「雑体」に南蘋画として紹介されており、紫石の他にも同様の図が複数見られる、南蘋派に共通の画題である。