養心和楽
山口蘭溪 1882(明治15)- 1975(昭和50)
カテゴリー | 書 |
---|---|
制作年 | 1967(昭和42) |
技法・材質 | 紙本墨書 |
寸法(cm) | H133.3×W47.5 |
受入年度 | 昭53年度寄贈 |
書を学ぶために上京した蘭溪は、晩年の日下部鳴鶴に師事し、鳴鶴が没した後は鳴鶴門下の重鎮として活躍した。自ずと鳴鶴の主唱する六朝書道に傾倒していったが、なかでも中国六朝時代の書を根底に篆書・隷書の筆意を用いて独自の書を創始した、清時代の書家趙之謙の書に強く影響を受けている。特に、隷書、行書の作品にその影響が顕著で、力強い運筆により、のびやかで大きな気分を感じさせる作品を多く残している。これは、篆書の作品ではあるが、蘭溪の書のそうした特徴が感じられる作品である。