啐啄のかたち B
阿部米蔵
カテゴリー | 彫刻 |
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制作年 | 1985(昭和60) |
技法・材質 | 木彫 |
寸法(cm) | H70.0×W160.0×D60.0 |
受入年度 | 令04年度所管換 |
阿部は秋田を代表する彫刻家として県内各地で野外彫刻を手がける傍ら、1950年代から木彫も継続して取り組んできた。本作のタイトルにある啐は雛が孵化する際に殻を内側からつつくことで、啄は母鳥がそれを助けて殻を外からつつきやぶることである。啐と啄が同時に起こることで初めて雛が生まれることから、禅語では機を得て両者が応じ合うことを「啐啄同時」という。作品全体のフォルムは鳥のようで、表面には殻のひび割れのような彫りが見える。雛が生まれようとする絶妙なタイミングを抽象的な形態で表現した一点である。1985(昭和60)年第49回新制作展出品作。