蜀桟道
平福穂庵 1844(天保15)- 1890(明治23)
カテゴリー | 日本画 |
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制作年 | 1883(明治16) |
技法・材質 | 絹本着色 |
寸法(cm) | H174.5×W101.2 |
受入年度 | 昭36年度寄贈 |
蜀桟道は、中国の四川省と陝西省を結ぶ険しい山道のことで古来難所として知られ、しばしば画題としてとりあげられてきた。中国清時代・馬元欽による「桟道図」を基に谷文晁が描いた図が一門へ広く流布して定型化した。本作もその一つで、画面中央の主山の特徴的な描きぶりや陰影の表現から島田元旦の作例との類似性が高い。穂庵の没後ではあるが、1891(明治24)年5月号『絵画叢誌』の挿絵に谷文晁「桟道図」が掲載されている。細部まで丁寧かつ真摯に先例を再現することに努めている印象である。