蔦温泉
館岡栗山 1897(明治30)- 1978(昭和53)
カテゴリー | 日本画 |
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制作年 | 1938(昭和13) |
技法・材質 | 絹本墨画淡彩 |
寸法(cm) | H73.5×W100.5 |
受入年度 | 昭55年度寄贈 |
湯けむりが立ち上る温泉を、ランプの明かりがぼんやりと照らし出している。湯の流れる音や、男たちのなごやかな話し声が響いてきそうな、情趣あふれる作品である。1938年の院展入選作品《十和田二題》のうちの1点。栗山は、当時、大和絵や歴史画が主流であった院展において、一貫して地方色あふれる作品を発表している。「私の考えている地方風俗物が、もっと歓迎される時が来ると思う。絵は美しいだけではない。やはり身にしみこんだものを描かなくてはいけない。」と述べているように、生涯、郷土秋田を愛し描き続けた。