舞妓・芸者
寺崎廣業 1866(慶応02)- 1919(大正08)
カテゴリー | 日本画 |
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制作年 | 1910(明治43) |
技法・材質 | 絹本着色 |
寸法(cm) | 各H144.0×W65.9 |
受入年度 | 昭59年度寄贈 |
1910(明治43)年5月に上野公園で開催された天籟画塾主催寺崎廣業展覧会は、廣業の若描きから近作まで約200点を集めた大規模な個展であった。本作はそこに近作として出品された。京都画壇の重鎮、竹内栖鳳が前年の第3回文展に出品した「アレ夕立に」を多分に意識しながら、京の舞妓と東京の芸者を対照的に描いている。裾さばきなどの描写に固さが残るものの、廣業本人が制作動機について「三重県の小津與右衛門の依頼により舞妓の絵を制作することになった。過日播州に旅行した際ついでに京都に立ち寄り舞妓の写生をした」と述べているように、写実性を重視して近代的感覚でモデルの個性をとらえようとしている。