シュミーズ着たる女
一木弴 1898(明治31)- 1973(昭和48)
カテゴリー | 洋画 |
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制作年 | 1927(昭和2) |
技法・材質 | 油彩・キャンバス |
寸法(cm) | H75.8×W62.8 |
受入年度 | 昭60年度購入 |
流行のボブのショートヘアで横向きに座るモデルは、一木がこの年に結婚したサダカ夫人で、昭和初期のモダンスタイルである。一木は妻をモデルとした女性像を多く描いたが、現存するものは少ない。日本の洋画家たちの多くが印象派の影響を受けたこの時代に、一木はモネの信奉者であったとされる。しかし、本作に見られる人物のボリューム感や滑らかな筆遣い、明るく華やかな色彩には、ルノワールを彷彿させる豊かさがある。この穏やかで暖かみのある画面からは、画家の妻へ対する愛情が伝わってくる。1927(昭和2)年第5回春陽展Y氏賞受賞作。