
蓬莱山図
鈴木鵞湖 1816(文化13)- 1870(明治03)
| カテゴリー | 日本画 | 
|---|---|
| 制作年 | 1861(文久元) | 
| 技法・材質 | 絹本着色 | 
| 寸法(cm) | H170.7×W99.9 | 
| 受入年度 | 昭63年度寄贈 | 
蓬莱山は中国の神仙思想で、渤海湾の海中にある伝説の仙人が住む山のことで、古来祝賀の画題として描かれる。画面の中央には陰陽の巻物を広げる福禄寿、周りの岩穴には寒山拾得や蝦蟇鉄拐、黄初平の姿が見える。この他大勢の仙人たちが鶴や鳳凰、龍に乗って天空から舞い降り、亀や魚に乗って集う姿が細密に描写されている。画賛にあるとおり、波涛は馬遠、楼閣は孫君澤、人物は李龍眠によるなど、広く中国の画家たちの技法に倣って描いたと記す。緑青を豊富に用い、特に岩場の凹凸の表現にはその形に従って金泥の細線を入れた色鮮やかな青緑山水である。