秋田市立千秋美術館 収蔵品データベース

どさ、さきもり

流政之 1923(大正12)- 2018(平成30)

カテゴリー彫刻 
制作年1988(昭和63)
技法・材質ブロンズ
寸法(cm)H167.5×W31.5×D28.0
受入年度平01年度寄贈

 胸に風穴の開いたひと形の抽象彫刻は、流が30年かけて求めた形態で、防人となって、戦後の日本各地に立っている。それは、栄光を受けることもなく、国を守った男たちであり、女たちであると流は言う。「どさ」とは「どこへ」を意味する秋田弁。こうして、流は「さきもり」を設置する土地の命を吹き込んでいる。屹立しながらもしなやかな線を持つフォルムは、若い頃に刀鍛治の修行をして体得した、直線が瞬時に緊張すると、曲がりを生んで反りとなる手法に由来する。そこには、西洋の合理主義からは生まれえない、日本の「型の心」が持つ美しさがある。

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