どさ、さきもり
流政之 1923(大正12)- 2018(平成30)
カテゴリー | 彫刻 |
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制作年 | 1988(昭和63) |
技法・材質 | ブロンズ |
寸法(cm) | H177.5×W50.5×D47.0 |
受入年度 | 平01年度寄贈 |
流が30年間探し求め、1984(昭和59)年に出来上がった抽象のひと型彫刻「サキモリ」シリーズの一点。石、木、ブロンズなどさまざまな素材を用い、全国各地に設置されている流の代表的形態である。ゼロ戦パイロットとして徴兵された作家自身の戦争体験と重ねながら、古代、東国から派遣され九州北辺の防備にあたった無名の兵士「防人」に心を寄せたもの。腐敗してしまう内臓をくり抜くように胸部は方形の穴が開き、精神のみで立つ人をあらわす。「どさ」とは「どこへ」を意味する秋田の方言で、流は作品が設置される土地の命を吹き込んでいる。