花鳥図
戸村後草園 1768(明和05)- 1854(嘉永07)
カテゴリー | 日本画 |
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制作年 | 1833(天保4) |
技法・材質 | 絹本着色 |
寸法(cm) | H133.3×W48.5 |
受入年度 | 平04年度購入 |
岩陰に咲く艶麗な牡丹、屈曲して枝を伸ばす海棠に止まる白頭翁とつがいの綬帯鳥など、吉祥モチーフで華やかに画面を構成し、背景に淡墨を刷いて印象的に際立たせた典型的な南蘋風の作品である。牡丹と海棠の花弁や葉には裏彩色があり、濃淡で表情をつけている。綬帯鳥は表からの彩色のみで羽の先をぼかすように柔らかく描き、空気をはらんだふくらみを表現している。後草園は佐々木原善から南蘋派の画法を学んだとされているが、充実した作品は60歳を超えて隠居した後に多く見られ、本作もその一つである。