○秋田市住宅等の適切な管理による生活環境の保全に関する条例

平成28年9月28日

条例第62号

(目的)

第1条 この条例は、適切な管理が行われていない住宅等が衛生、防災等の市民の生活環境に重大な影響を及ぼすことから、住宅等の管理不良状態を予防し、解消するための措置等について必要な事項を定めることにより、良好な生活環境を保全し、市民の健康で安全な生活の確保を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 住宅等 建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に規定する建築物(現に居住の用に供されているものに限る。)およびその敷地をいう。

(2) 管理不良状態 住宅等において、ごみその他の物品が堆積し、又は散乱した状態であって、悪臭もしくははえ、ごきぶりその他の害虫が発生し、もしくはねずみが生息し、又は当該物品の崩落もしくは火災発生のおそれがある状態その他の当該住宅等又はその周辺の生活環境が著しく損なわれている状態をいう。

(3) 所有者等 住宅等を所有し、占有し、又は管理する者をいう。

(所有者等の責務)

第3条 所有者等は、自己が所有し、占有し、又は管理する住宅等を管理不良状態にしないよう適切な管理に努めなければならない。

(市の責務)

第4条 市は、住宅等が管理不良状態にあり、又はそのおそれがあると認めるときは、実態調査を行い、管理不良状態を解消するための措置又は管理不良状態にならないようにするための対策を講ずるものとする。

(立入調査)

第5条 市長は、住宅等が管理不良状態にあり、又はそのおそれがあると認めるときは、職員をして当該住宅等に立ち入らせ、必要な調査をさせ、又は関係人に質問をさせることができる。

2 前項の規定に基づく立入調査又は質問を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

3 第1項の規定による立入調査又は質問の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

4 市長は、必要があると認める場合は、所有者等について、この条例の施行のために必要な調査を行うことができる。

(指導又は勧告)

第6条 市長は、住宅等が管理不良状態にあると認めるときは、その所有者等に対し、管理不良状態を解消するための指導をすることができる。

2 市長は、前項の規定による指導にもかかわらず住宅等の管理不良状態が解消されないと認めるときは、当該指導を受けた者に対し、期限を定めて当該管理不良状態を解消するために必要な措置をとることを勧告することができる。

(措置命令)

第7条 市長は、前条第2項の規定による勧告を受けた者が正当な理由がなくその勧告に従わなかった場合において、特に必要があると認めるときは、その者に対し、期限を定めてその勧告に係る措置をとることを命ずることができる。

2 市長は、前項の規定により命令を行うときは、事前に審議会(第12条第1項に規定する審議会をいう。第9条第2項において同じ。)の意見を聴かなければならない。

(公表)

第8条 市長は、所有者等が、前条第1項の規定による命令に基づく措置を期限までにとらなかったときは、規則で定める事項を公表することができる。

2 市長は、前項の規定により公表するときは、当該公表に係る所有者等に対し、事前に意見を述べる機会を与えなければならない。

(代執行)

第9条 市長は、第7条第1項の規定により必要な措置を命じた場合において、その措置を命ぜられた者(以下この項において「義務者」という。)がその措置を履行しないとき、履行しても十分でないとき又は履行しても同項の期限までに完了する見込みがないときであって、他の手段によってはその履行が確保できず、かつ、その状態を放置することが著しく公益に反すると認められるときは、行政代執行法(昭和23年法律第43号)の定めるところに従い、自ら義務者のなすべき行為をし、又は第三者にこれを行わせ、その費用を義務者から徴収することができる。

2 市長は、前項の規定による処分を行うときは、事前に審議会の意見を聴かなければならない。

(必要な支援)

第10条 市長は、住宅等が管理不良状態にあると認めるときは、その所有者等が自ら管理不良状態を解消することができるよう、その解消に資する情報の提供、助言その他の必要な支援を行うことができる。

2 市長は、管理不良状態にある住宅等により生活環境を著しく損なわれている地域住民に対し、その生活環境を改善するための必要な支援を行うことができる。

(緊急安全措置)

第11条 市長は、管理不良状態にある住宅等が及ぼす地域住民の生活環境への悪影響を放置することが公益に反すると認められるときは、当該悪影響を除去するための必要な措置を講ずることができる。

(審議会)

第12条 この条例の規定によりその権限に属するものとされた事項の調査審議を行うため、秋田市生活環境保全審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、前項に定めるもののほか、管理不良状態に関する専門的な事項について調査審議を行うとともに、市長に意見を述べることができる。

(審議会の組織等)

第13条 審議会は、委員7人以内をもって組織する。

2 委員は、法律、医療、福祉その他生活環境の保全に関し優れた識見を有する者のうちから、市長が委嘱する。

3 委員の任期は、2年とし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。ただし、再任は妨げない。

4 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。

5 前各項に定めるもののほか、審議会の組織および運営に関し必要な事項は、規則で定める。

(委任)

第14条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

この条例は、平成29年4月1日から施行する。

秋田市住宅等の適切な管理による生活環境の保全に関する条例

平成28年9月28日 条例第62号

(平成29年4月1日施行)