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第3節 工業の振興 |
第2章「豊かで夢と希望を持って生きる活力あるまち」づくり |
第3節 工業の振興 |
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工業の活性化は、新たな雇用の創出や既存企業の受発注機会の拡大、所得や税収の増加など本市経済に大きな波及効果があり、市勢発展のための重要な要素です。
製造業の現状は、非鉄金属や紙・パルプ・木材加工を中心とした基礎素材型工業および電子部品製造に代表される労働集約的な工業が大きな割合を占める構造になっています。また、誘致企業のウエイトが高く、市内製造業のうち事業所数では10.3%であるものの、従業者数で37.7%、製造品出荷額等で58.5%を占めています(平成12年12月31日現在 工業統計調査)。 ITの進展や経済のグローバル化といった社会経済情勢の激しい変化の中、本市の製造業は、取引先の海外シフト・地方撤退やデフレ経済などにより収益構造の変革を余儀なくされるなど厳しい状況におかれており、雇用情勢も悪化しています。このため、本市工業の付加価値生産性を高めて産業基盤を強化し、雇用機会を創出することが課題となっています。 こうしたことから、本市工業の柱である非鉄金属や紙・パルプ、木材加工、電気機械分野において、長年蓄積した技術を活かし先端技術関連や環境関連など新たな分野への事業進出や融合の動きがあることを踏まえ、既存企業の積極的な取り組みを適切に支援する必要があります。また、秋田地域IX(注1)など高度な情報通信基盤や地域の人材を活用しながら、本市の優位性を積極的にアピールし、雇用吸収力や成長性が高い関連業種、企業を中心に、企業誘致を一層進めていく必要があります。 本市の工芸品産業においては、多数の優れた製品があるものの、事業規模が零細で家内労働に強く依存していることから、販路の拡大や情報の収集・発信、生産性の確保、後継者の育成などで憂慮される点が多く、今後もこれらの問題に対応した振興策の展開をはかっていくことが必要となります。
既存企業の振興に関しては、技術の高度化や経営基盤の強化、新分野への事業進出などに向けた積極的な取り組みについて、ニーズをふまえた適切な施策展開や県内各大学・産業支援機関などとの密接な連携により支援します。
企業誘致に関しては、雇用機会の拡大や地元経済の活性化をめざし、雇用吸収力の高い企業や本市産業への経済的、技術的波及効果の高い企業の誘致につとめます。誘致活動にあたっては、地域の産業資源や高速輸送・情報通信基盤など、本市の優位性を積極的にアピールしながら、製造業に加え成長分野のさまざまな業種をターゲットに、既存企業とのつながりもふまえつつ、本市への立地を長期的、継続的に働きかけます。 工芸品産業の振興に関しては、伝統工芸に関する組織の育成強化をはかるとともに、観光の振興と連携しながらPR・販路拡大を促進します。
1 既存企業の振興(1)設備投資の促進
既存企業の体質強化と事業拡大を支援するため、設備投資に対する奨励措置や融資あっせんを行います。また、チャレンジオフィスあきた(注2)や秋田地域IXを活用し、既存企業の新分野への事業進出や情報化への対応を支援します。 (2)企業競争力の強化 既存企業の経営基盤強化、技術高度化、商品開発力向上などを促進するため、企業情報データベース(注3)の運用や企業活性化セミナーの開催などにより、企業者間の情報交換、相互受発注の活発化を促進します。 また、秋田県や県内各大学、(財)あきた産業振興機構(注4)など関係機関との連携により、既存企業の技術開発力の向上やマーケティングの強化、情報化の推進、人材の育成などを支援し、付加価値生産性の高い製品づくりへの転換を促進します。 (3)工業団地への移転誘導 移転課題を抱える既存企業の用地取得ニーズにこたえるため、要望の多い小規模事業用地の整備や用地取得に対する融資あっせんにより、西部工業団地など市内工業団地への誘導をはかります。また、多様な事業ニーズに対応するため、工業団地における用地のリース制度を導入します。 2 企業誘致の推進(1)新規企業の立地促進
雇用吸収力や本市産業への経済的、技術的波及効果が高い企業の立地促進をはかるため、適切な情報収集のもと、学術・研究機関の研究成果や秋田地域IX等の地域の産業資源、あるいは商工業振興条例の奨励措置(注5)などを活用しながら、積極的かつ効率的な企業誘致活動を進めます。誘致対象は、先端技術型(注6)や研究開発型(注7)など高付加価値型企業や、ものづくりを下支えする基盤業種型企業を中心にしながら、情報通信をはじめとする今後成長が期待される分野にも範囲を広げます。 (2)既存企業との連携強化 既存企業のニーズを反映した関連基盤業種や協力企業の誘致を進めるとともに、誘致企業と既存企業の相互受発注の機会確保につとめます。 (3)分社化・分業化への対応 全国規模で業務再編を進める既存企業に対し、信頼関係の強化や商工業振興条例における企業集団への奨励措置の適用などにより、本市への工場集約や新規事業部門の進出など、既存事業所の存続・機能強化に向けた働きかけを進めます。 3 工芸品産業の育成(1)販路の拡大
工芸品のもつ手作りのよさや温もりなどを県内外に積極的にPRするとともに、販路拡大に効果が見込まれる各種展示会への市内工芸品産業の参加を支援します。また、観光や物産と連携した取り組みなど、販路拡大につながる新たな事業展開を検討します。 (2)後継者の育成 秋田公立美術工芸短期大学や同附属高等学院との連携をはかるとともに、技術やデザインに関する講習会を開催するなど、後継者の育成につとめます。 (3)組織の強化 経営基盤の安定をはかるとともに、販路拡大や後継者育成などの共通課題の解決をめざした組織化を促進します。
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第2節 貿易の振興 |
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