2000年
12月8日号



秋田中央道路の概要です

秋田駅東西の連絡。
それが秋田市の大きな課題です。

 秋田駅の東西を地下で結ぶ自動車専用道路として計画されている「秋田中央道路」。多大な事業費を要する一大事業となるだけに、市民のみなさんから、大きな関心が寄せられています。
 今回は秋田中央道路について、改めてその概要をお知らせします。


 秋田中央道路は、秋田駅東側の手形字中谷地から、千秋公園のお堀の下を通り、旭北錦町まで至る全長約二・四キロの地下自動車専用道路です。
 広小路側と中央通り側に分かれる二本のトンネルが計画されていますが、事業費が膨らむため、広小路側一車線の対面通行で暫定整備することになりました。


総事業費は730億円

 総事業費は七百三十億円。その内訳を現時点で計算すると、国が二百八十一億円、県が四百五億円、市が四十四億円ですが、県・市の負担分には国から交付税が措置されるので、実質の負担は、県が百三十八億円、市が三十一億円となります。完成は平成十九年度をめざしています。


どうして必要なの?

 高速道路を有効に活用するためには、高速道路から市中心部へつながる便利な道路がなくてはなりません。秋田市の場合、高速道路から中心市街地へ入る道路が秋田駅東側で大きくう回しており、駅西側や日本海側へ短時間で行ける道路が必要となっています。
 また、鉄道と旭川を横断する東西の道路が不足し、都心部の道路が著しく混雑していることから、この渋滞を緩和するためにも秋田中央道路が必要です。
 さらに、高速道路との連絡が便利になり、都心部の渋滞が緩和されると、中心市街地の活性化にも大きく役立つことになります。


東西道路は2本だけ

 秋田駅周辺には現在、鉄道を横断する幹線道路が手形陸橋と明田地下道の二本しかありません。
 これらの道路を渋滞なしで円滑に通行できる一日の車の台数は、手形陸橋一六、〇〇〇台、明田地下道八、〇〇〇台。それに対し、平成六年の交通量調査では、一日に手形陸橋二五、四〇〇台、明田地下道二五、五〇〇台の通行がありました。混雑度(下表参照)は、手形陸橋が一・五九、明田地下道が三・一九と、慢性的に渋滞がある状況です。

混雑度

 1日にその道を通る車の台数を、1日に円滑に通れる車の台数で割った数

1.0未満混雑することなく円滑に走行できる
1.0〜1.25混雑する可能性のある時間帯が1〜2時間(ピーク時間)ある
1.25〜1.75ピーク時のみの混雑だけでなく連続的混雑がみられる状態
1.75以上慢性的な混雑状態

ほかの道路じゃダメ?

 そのため秋田駅周辺では、手形陸橋の四車線化と線路の下を通る都市計画道路「千秋山崎線」(下図参照)の事業に着手しています。しかし、将来の免許保有者数や自動車保有台数の増加、また、日本海沿岸東北自動車道の開通や秋田自動車道の四車線化などを考えると、これだけでは渋滞の解消はできないと予測されています。  手形陸橋が四車線化され、鉄道の下を横切る千秋山崎線ができたとしても、やはり秋田中央道路は必要となります。

秋田中央道路と駅東西の道路整備

道路整備事業


今年はどんなこと?

 秋田中央道路は今年六月三十日に建設大臣の事業認可を受け、八月九日に二百人を超える関係住民の出席のもと説明会を行い、事業に着手しました。今年度は、用地買収や建物移転補償のための現地調査、トンネルの設計、お堀の環境調査などを行っています。
 トンネル建設工事は、出入口部分と千秋公園のお堀の一部は地上から掘り下げる開削工法で行いますが、それ以外の部分は、地中を横穴式に掘り進むシールド工法で行います。お堀の蓮や魚類など自然環境は十分に保護し、商業活動への影響も最小限にとどめながら、コスト縮減と安全な工事をめざしています。
 秋田中央道路については、「建設の賛否を問う市民の会」のみなさんが市民投票条例制定に向けた活動を展開。また「秋田駅東商工振興会」と「駅東市民の会」のみなさんからは先月二十八日、早期着工・完成を求める要望書が県、市などに提出されています。


秋田中央道路についての問い合わせ

秋田県都市計画課 TEL(860)2444
秋田中央道路建設事務所 TEL(837)8851
秋田市都市計画課 TEL(866)2152



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