2001年
2月9日号



二〇〇一年一月 山王内外案内
市長●石川錬治郎

新成人のつどいは我々大人の役割も再考する機会
記念館大改装、郷土への温かな心伝わる勝平版画
一流作品の陰には、やはり並はずれた努力が

◆友人の作曲家・三枝成彰氏が中心となって結成された「六本木男声合唱団」の練習に誘われて参加。当合唱団は、政財界・文化・学術など各界で活躍する著名人が参加する異色の素人合唱団。私が参加した際も、建築家で京大助教授の竹山聖氏、作家の島田雅彦氏、衆議院議員の羽田孜氏や鳩山由紀夫氏など錚々たるメンバーが揃う。小生は初参加ということで多少気後れ気味ながら、自慢ののどで先輩達と対等に(?)渡り合う。
 この練習を通じて、ワイン通でも知られるグラフィックデザイナーのコウジ谷宏氏、お菓子のデザイナー(株)ボンボヌール社長の近藤昌平氏など多くの新たな友人を得る。合唱団入会に声をかけてくださった三枝氏に感謝しつつ、美声をめざして日々研鑽!
◆「新成人のつどい」が一月八日市立体育館で開催。本市のつどいは若者主体で祝意に満ちて滞りなく実施。全国的に見ると幾つかの自治体で若者達の度を越した行動も。行き過ぎた行動は排されるべきであるが、自治体側の過剰な反応もいかがなものか。
 いつの時代も若者は溢れるほどのエネルギーを持つもの。そのエネルギーの発散する方向付けを手助けするのは大人の役目。今の若者を育ててきたのはまさしく我々世代。若者の行動ばかりしたり顔で声高に論じるだけでなく、大人の役割も再考すべき。
◆今年は勝平得之の没後三十年にあたる。広く市民に勝平の業績を理解してもらうため、赤れんが郷土館の勝平得之記念館を改装。
 改装記念の展覧会「勝平得之と雪国秋田の子どもたち」で勝平の業績を目にすると、改めて勝平の郷土秋田に対する細やかで温かな心が伝わって来る。市民の方々も是非ご覧いただきたい。(前期日程は二月二十五日まで。後期日程は三月三日から四月八日まで)
◆今月の収穫。先月、市内ホテルで開かれた、写真家栗原達男氏と作家西木正明氏の「ノンフィクションノベルと実証写真」と題するトークショーを聞く。
 栗原さんは日本のドキュメンタリー写真の第一人者。今回のトークショーは、市立中央図書館明徳館で開催された、世界の名作文学の作品背景を辿った「名作ひとり旅シリーズ」という栗原さんの写真展に合わせて実現したもの。トークショーでは、両氏の小説執筆・写真撮影にまつわる多彩な話が展開され、私も含め参加した市民は大いに楽しむ。それにしても、両氏の斬新な着想力とそれを肉付けする丹念な取材力、行動力に感心。分野は違えど、人々の称賛に値する一流の作品を生み出すには、やはり並はずれた努力をしているものだなあとつくづく思う。


市長ホットライン
2月22日(木) 午前9時30分〜10時30分
(0120)681・815 フリーダイヤル

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