2002年4月26日号

プラン改訂にかかわって


必要なのは意識の改革

元秋田大学教育文化学部教授
倉田正義さん (障害者専門分科会会長)

 約1年かかってプランの見直しをしました。専門家による分科会の開催はもちろん、各種団体、施設など多くのかたの意見をお聞きしました。
 やはり、障害観が抜本的に変わったのが特徴。今後、障害のある人の視点で行政サービスが整えられていくことでしょう。ただし、それにも限界があります。必要なのは、障害のある人が主体的に生きていこうとする気持ちと、周りでサポートしてくれる地域の人やボランティアの意識の改革だと思います。
 交通事故や病気など障害者となる要因は、私たちの日常生活に普通に存在します。そう考えると、障害のある人とない人の社会は分けることのできない社会といえます。その意識を持ちながら障害者プランをご覧いただけば、互いに共生できるまちづくりのかたちを理解してもらえるはずです。


心の病のサポートに配慮を

秋田市医師会精神科医の会会員
田代哲男さん (障害者専門分科会委員)

 精神障害というと違う世界の出来事と思われてきました。しかし、ここ数年の社会情勢の変化で、リストラなどにともなうストレスで心の病を発症するケースが増える傾向にあります。精神障害を特別視する時代は終わりつつあるといえるでしょう。
 そういった状況を反映し、障害者プランの見直しで、精神障害者の生活支援や社会復帰を促す課題への取り組みも盛り込みました。例えば、ホームヘルパーの派遣や関連施設の整備などです。
 サービスが充実するにつれ、さまざまな形で精神障害者に接するかたが増えてくると思います。精神障害者をサポートするときは、相手が望んでいる援助を見極め、問題が生じた場合はひとりで抱え込まず、医療機関や行政のサポートシステムなどと連携をはかり行動することが必要です。



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