2002年9月27日号

介護保険
サービスを充実させるいい関係

9月は老人保健福祉月間です。

 介護が必要なかたの生活を支え、家族の介護負担を軽くする介護保険制度。スタートから二年半、介護保険認定者数とともに、在宅・施設サービスの利用件数も着実に伸びています。

●問い合わせ
介護保険課 TEL(866)2069


ヘルパーさんが来てから、家の中が明るくなりました。

 「ヘルパーさんとの会話が何よりの楽しみ」と、話すのは洞城カツさん(八十一歳)。家の中の移動も大変なほど膝や足が悪いため、毎日二時間、主に家の掃除や食事の準備などの訪問介護サービスを受けています。
 洞城さんは、「できることはなるべく自分でするようにしているけど、一人暮らしだから寂しくてね。介護もありがたいけど、話し相手をしてくれるのがもっとありがたい」と目を細めます。
 ホームヘルパーの酒田早苗さんは、「洞城さんが、いい意味で遠慮なくなんでも話してくれるのでとても助かります。普段の生活で気づいたことなども話してもらえると、たいへん参考になります。そんな会話が私たちヘルパーを育ててくれるんだと思います」と話してくれました。
 サービスを受ける側と提供する側が本音で話し合えること。満足なサービスにしていくにはちょっとしたコツも必要ですね。

訪問介護の利用が大幅増

 秋田市の介護保険認定者数は、今年八月末現在で九千九百六十八人。昨年同時期と比べ千九百三十三人増加し、六十五歳以上の市民のほぼ六人に一人が認定を受けている状態です。
 特に要介護1と認定されたかたの割合が高くなっていますが、これは全国的に同じような傾向にあります。
 介護サービスの利用件数も増えてきました。特にホームヘルパー派遣などの訪問介護が、前年と比べ九千六百五件増の利用となっています。

■秋田市の介護保険認定者数


不満や疑問は遠慮なく相談を

 今年五月に実施した在宅サービス利用者五百人へのアンケートでは、「ヘルパーの利用時間が少ない」「デイサービスの食事が合わない」「ショートステイが緊急時に利用できない」などの意見もありました。サービスに対する不満や疑問はケアマネジャーに遠慮なく相談し、より自分に合ったサービスを受けられるようにしていきましょう。

■主な介護サービスの種類と平成13年度の利用件数


●老後の安心を支え合い
1年で約118億円のサービス利用

 平成十三年度に秋田市で介護サービスに使われた費用は約百十八億円となりました。在宅サービスに使われた費用が前年度と比べ約四〇%アップし、全体に占める在宅サービスの割合が以前より大きくなっています(グラフ1参照)。

グラフ1
介護サービスに使われたお金

 一方、かかった費用の半分は四十歳以上の被保険者の保険料で賄い、残りの半分は国・県・市の公費で賄いました(グラフ2参照)。
 六十五歳以上のかたが納める保険料は、介護保険のスタートから三年間で収支がとれるように設定しています。十三年度は剰余金があり、これは財政調整基金(※)として積み立て、十四年度以降の介護サービスの提供のために使います。

グラフ2
介護保険事業に入ったお金

 四十〜六十四歳のかたが納めた保険料は、いったん国の機関に集められ、そこから総事業費の三十三%分が市に交付されるため剰余金はありません。
 なお、十三年度は六十五歳以上の保険料が半年間半額の特別対策があり、国からその分が交付されています。

※財政調整基金…介護サービスの提供に必要な費用が不足した場合、その財源に充てるお金 



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