2002年11月22日号

地域でつくる福祉のかたち
かよいあうぬくもり

住み慣れた場所で安心して暮らせるしあわせ…。隣近所や地域とのあたたかい交流があれば、しあわせはさらに大きくふくらみます。
いま、まちづくりには、コミュニティのちからが必要です。

ウェルビューいずみオープン!

こころがふれあう
あたたかい場所に

 十一月一日、泉菅野二丁目の住宅地の一角に、福祉複合施設「ウェルビューいずみ」がオープンしました。
 これは、保育所、知的障害者の通所授産施設、高齢者の居住施設やデイサービスセンターなどが一つの建物の中に入った新しいスタイルの福祉施設です。最大の特徴は、施設の利用者や地域の人たちが誰でも自由に行き来できる交流プラザ(表紙の写真!)があること。知的障害者がスタッフの喫茶があり、コーヒーなどを飲んでおしゃべりしながら、くつろぐことができます。
 また、交流プラザは、コンサートやギャラリーとして使えるほか、会議室、集会室、ボランティア室などの文化・学習の場として、たくさんのかたが利用できるようになっています。
 ウェルビューいずみの泉晃弘事務長は、「施設利用者同士の交流はもちろん、地域におけるさまざまな世代間交流ができる空間になればと考えています。ノーマライゼーション実現の第一歩として、まずは気軽に足を運んでみてください」と話しています。
 子どもたちの元気な声が響き、老いも若きも、障害のある人もない人も、共に支え合うこころを育む空間。ウェルフェアー(福祉)とビュー(見える)でウェルビュー。この施設の試みが、「ウェルビュー秋田市」となって広がることを願っています。

●施設利用の問い合わせ
ウェルビューいずみ TEL(896)6277


利用者は…
友だちたくさんできるといいな!

菊地美幸さん・七海ちゃん

 交流プラザで行われたミニパンダ広場に参加しました。家も近いし、特に冬場はウェルビューいずみでこういう催しをどんどん開いてほしいです。今度は友だちとお茶でも飲みに来ようかな。


地域にわが子を
託せるまちづくりを

泉地区民生児童委員協議会会長
富樫清弘さん

民児協では、すこやか学級という地域の子育て支援活動にいち早く取り組んだり、泉小学校の五、六年生と一緒に、年三回ひとり暮らし高齢者を訪問したりしてきました。そこから輪が広がり、すこやか学級を卒業したお母さんが運営を手伝ってくれたり、児童の訪問を受けたお年寄りから、「今度は自分たちが小学校に行ってみたい!」という声がでたりと、地域交流の橋渡し的な役割を果たしています。
 今年度は、心豊かな子どもを育てるため、「地域の親子100人と知り合おう・支え合おう」を合言葉に「地域づくり委員会」を設置しました。民生委員はじめ、地域の小・中学校や諸団体から五十人以上が参加し、地域にある公園や施設などを活用したまちづくりの話し合いを進めています。委員会でのつながりから、泉中学校の生徒が地域の緑道ハミングロードの清掃や花植え、福祉施設でのボランティアに参加するというアクションも起きています。
 子どもが一人前になるには、家庭や学校以外でさまざまな人々と出会い、助けられ、生きる知識を身に付けていくことが必要です。それを踏まえ、地域にわが子を託せる仕組みを作りたいと考えています。
 地区内にオープンしたウェルビューいずみとは、ただ訪問してお手伝いする関係ではなく、施設利用者にも地域へ出てきてもらい、お互いの特技や技術を提供し合う「ギブ&テイク」のお付き合いができればと考えています。



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