2003年2月14日号

秋田市のバランスシートを公表します

 市の財政状況をより詳しく市民のみなさんに知っていただくため、平成14年3月31日現在のバランスシート(貸借対照表)を作成しました。
 前ページの一般会計や特別会計の決算報告は、一年ごとの会計年度に区切ってお金の出入りを記録し、その結果を表したものです。この方式では、入ったお金と使ったお金の関係や実績を表すことができますが、長期にわたって市に蓄積された資産や負債がどのくらいあるのかはわかりません。
 今回作成したバランスシートから、昭和44年度以降に市に蓄積された資産や負債などの状況をみることができます。ここには、市民のみなさんにサービスを提供するための市の資産がどれくらいあるのか、またその資産についてこれまでに支払いが済んでいる金額(正味資産)とこれから支払わなければならない金額(負債)がどれくらいあるのかが示されています。
 なお、地方公共団体の活動目的は住民福祉の増進であることから、「利益」という概念を持っていません。したがって、このバランスシートは「収益性」よりも「安全性」や世代間負担の「公平性」などを明らかにする視点に立って作成されています。

秋田市のバランスシート


バランスシートから見える秋田市の資産状況

資産の部

「資産の部」は、これまでに市が取得・整備してきた土地や施設、現金や預金などの資産の状況を表しています。これは、市民の財産として将来にわたってさまざまな行政サービスを提供するもので、基本的には処分できないものです。
 形成された有形固定資産の行政分野ごとの割合を見ると、土木費(道路、公園、市営住宅など)が50.5%、教育費(学校、体育・文化施設など)が29.7%を占めており、ほかの行政分野と比べて非常に高い割合となっています。
 秋田市の平成14年3月31日現在での有形固定資産の合計は3,231億円となっており、下記で説明する市の負債を大幅に上回る資産が、これまでに形成されてきたことがわかります。


負債の部

「負債の部」は、将来にわたって返済しなければならない市債(借金)などの負債を表しています。市の負債は、長期的に支払う固定負債1,325億円と14年度に支払わなければならない負債103億円をあわせ1,428億円となっています。市では負債の縮減をはかるため、市債を一部繰り上げて返済したり、借り入れる額の抑制に努めています。

正味資産の部

「正味資産の部」は、資産を形成するため調達した資金のうち、これまでの世代が負担し将来の返済の必要のないお金を表しています。ここでは、国や県からの補助金や、市民のみなさんから納めていただいた税金などの一般財源等に分類しています。
 有形固定資産形成にあてられた正味資産の比率は67.1%。これは社会資本整備のため、これまでの世代がすでに負担した割合を表すもので、この比率が高いほど将来世代への負担が少ないと言えます。秋田市の過去3年間の割合の推移は微増傾向を示しています。

市民一人あたりの資産 115万円

 平成14年3月31日現在の人口をもとに、バランスシートを市民1人あたりに換算すると、資産合計は115万円です。正味資産は、資産全体から46万円の負債を引いた69万円となります。


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