2003年10月10日号

市長ほっとコラム

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公務員志望・大きな思い違い

市長●佐竹敬久

 厳しい雇用情勢が続く中で、公務員志望者が多くなり、採用試験は大変な高倍率の状態が続いています。
 さて、本市においても毎年一定数の職員を採用しますが、私自身が市幹部とともに直接に面接試験に臨む職種もあります。
 一次・二次試験をパスした人が三次試験として面接の対象者となりますので、それぞれ甲乙つけ難い、いわば「優秀」な人が残るわけですが、三年間携わってみて大変に気になることがありますので、あえて今回書かせていただくことにしました。
 「公務員志望の一番の動機は?」と尋ねますと、多くの受験者から「民間企業は単に利益を追求するところで、それよりは市民に奉仕できる公務員を一生の仕事としたい」というような、見方によっては公務員を民間の上に見るように感じられる答えが返ってきます。
 面接に臨んで受験者の意気込みを示す決まり文句ということで、あまり気に留めなくてもよい事柄かもしれませんが、へそ曲がりの私には、どうしても聞き捨てならない発言に聞こえますので、今年はあえて一言、ということにしました。
 面接に臨んで受験者の意気込みを示す決まり文句ということで、あまり気に留めなくてもよい事柄かもしれませんが、へそ曲がりの私には、どうしても聞き捨てならない発言に聞こえますので、今年はあえて一言、ということにしました。
 「民間企業の皆さんが一生懸命働いて利益を出し、会社や社員のかたから納税していただいているから、公務員も給料をもらえるのであって、突き詰めれば民間企業があってこその役所である、ということではないか!」というような主旨で、いささか説教じみたことを言ったしだいです。
 多分に、学校の就職指導や最近増えている予備校の公務員コースでは、公務員試験が高倍率で、どうしても成績上位者が公務員志望に集中しがちなので、教える先生は特に意識はしていないでしょうが、受験生のほうが何となく「公務員が民間より上の職業」というような潜在的な特権意識に陥るのではないかと推察されるのですが、定かなことはわかりません。
 一方で、もしも受験生に特権意識はなく、単に意気込みを示すための発言だとしても、いささか表現力に乏しく、誤解されるような発言には問題があるということになります。
 実際にはかけ声どおりには進まず、市民から様々なご指摘はあるものの、今まさに公務員の特権意識を廃し、市役所を真の市民サービス機関に変えようとする改革の真っ最中です。
 当然にすべての職員に当てはまることですが、特に将来を担う大切な若年職員の研修では、潜在的な特権意識を消し去るとともに、同時に言葉の表現力も高めるため、みっちり鍛え直すことにします。

市役所新人職員の研修


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