2004年6月11日号

健康万歩計


今月のドクター/小泉ひろみ先生(市立秋田総合病院小児科医長)


熱性けいれん〜あわてないで、お母さん!〜 

 高熱を出しているお子さんが、急にひきつけ(けいれん)を起こすと、周りで見ている人はびっくりしてしまいます。そのとき、慌てないで対応できるように今回は熱性けいれんのお話をします。

熱の出始めに起こりやすい熱性けいれん

 1歳〜6歳ぐらいまでの子どもの7〜8%は、熱性けいれんを経験します。熱の出始めで体温が急上昇するときに起こりやすく、目がうつろになって意識を失い、手足をガクガクと震わせるのが特徴です。たいていは5分以内でおさまりますが、その場合にはけいれんが原因で後遺症などを起こすことはありません。

神経系の感染症が原因の高熱・けいれんは危険

 一方、脳炎・脳症・髄膜炎といった感染症からくる高熱、けいれんの場合は、生命に関わることがあるので、緊急の受診が必要です。
 熱性けいれんとの違いは、けいれんを起こす前の状態です。(1)朝からぐったりしていた(2)食事・ミルクを吐いていた(3)顔色が悪かった(4)うわごとを言っていたなどの兆候があったときは要注意です。
 高熱のわりに元気で急にひきつけた、という場合は体質からの熱性けいれんの可能性が高いのですが、インフルエンザが流行っている季節には、インフルエンザ脳症の場合もありますので、慎重な観察が必要となります。また、6か月未満の赤ちゃんの発熱時のけいれん、時間の長いけいれん、短いけれど何回も起こるけいれんなどの場合も緊急に受診する必要があります。

けいれんを起こしているお子さんへの対応

(1)まず、お子さんの様子をよく見ましょう。
(2)吐きそうな場合、顔を横に向けましょう
(3)体ごと横に向けてもけっこうです
(4)口の中にスプーンやハンカチなど、物を入れないでください


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