2005年7月16日号

甦るあきたの町家


7月28日(木)から旧金子家住宅を一般公開

 伝統的な町家建築の姿を残す大町の旧金子家住宅。平成九年に秋田市指定文化財に指定されたこの貴重な建物の修復が完了し、七月二十八日(木)から一般公開が始まります。
 開館時間/午前9時30分〜午後4時30分
 観覧料/(予定)100円(民俗芸能伝承館の観覧もできます)
 貸出料/(予定)和室(8畳2室)、土蔵ともに1,030円(午前と午後の区分)
●問い合わせ 民俗芸能伝承館tel(866)7091


江戸時代後期の建築美

 金子家は、江戸時代後期に質屋・古着屋を開いたといわれ、明治四年には、呉服・太物( ※ )卸商「金子商店」を創業しました。
 家の中にある内蔵形式の土蔵は江戸時代後期、現在の主屋は明治二十年ごろにできました。防火用の「天水甕」や玄関から土蔵まで続く「通り土間」などが特徴で、昭和十年〜十一年に来秋したドイツの建築家 ブルーノ・タウトが著書の中で、金子家の「天水甕」を世界に紹介しています。
 昭和五十七年まで商売が営まれた旧金子家。今では現代的な建物が並ぶ大町の通りの中にあって、昔ながらのそのたたずまいは、なんだかほっとさせられるものがあります。

和室と土蔵を貸し出し

 旧金子家では、住宅内を見学できるほか、和室(八畳二室)と土蔵を貸し出します。趣味の教室や展示会などにご利用ください。詳しくは民俗芸能伝承館へお問い合わせください。
 一般公開は、七月二十八日(木)午前十一時から。また、オープニング記念として、「鏝絵展」を八月二十一日(日)まで開催します。なお、「鏝絵展」開催中は、旧金子家住宅の観覧が無料となります。この機会にぜひご覧ください。

旧金子家の魅力

 旧金子家では、伝統的な町家建築をはじめ、実際に使われていた品々がご覧いただけます。
●鏝絵
鏝絵は、漆喰を塗り重ねて作った絵や模様のこと。土蔵の入口上にある火止めのための唐草模様と金子家の家紋も、今回修復されたものです。
●道中着
明治初期に使われていた旅行用の衣服。創業した初代・金子文蔵がこの道中着を着て大阪へ仕入れに行ったといわれます。
●天水甕
屋上に置かれた防火用の水入れ。民俗学的にも貴重です。


Copyright (C) 2005秋田県秋田市(Akita City , Akita , Japan)
All Rights Reserved.
webmaster@city.akita.akita.jp