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2005年8月1日号 |
終戦から60年ー
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終戦から六十年ー。 ハワイの真珠湾を日本が攻撃して開戦した太平洋戦争は、そんなに遠い昔の話ではありません。 誰も望みはしない“悲しい歴史”は、こうして始まりました。 |
世界恐慌、軍国主義。
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アメリカでの株価大暴落に端を発した世界恐慌、ヨーロッパ各国を巻き込んだファシズム(独裁体制)の台頭、軍国主義の高まりなど、一九二〇年代から十年ほどの間に世界で起きたこれらの出来事は、当時の日本にも大きな影響を与えました。 特に、一九二九年に起きた世界恐慌の波は地方にもおよび、秋田市でも木工や鉄工業などの分野でたくさんの失業者を出しました。また、農産物の値下がりによる農村部への影響は深刻だったといいます。 当時、中国に進出していた日本は、恐慌に苦しむ国内の農民を満州に移住させ、さらにその領土を広げようとしました。その結果、一九三七年、北京郊外の廬溝橋で日中両軍が衝突。宣戦布告のないまま日中戦争へと突入しました。 戦争の長期化に備えた日本政府は、一九三八年に国民の生活を統制する「国家総動員法」を制定。翌年には防衛活動を強化するため「警防団令」を公布しました。 市内の各町内でも盛んに防空演習が行われ、その内容は、飛行機から投下された焼夷弾などによる火災を想定したバケツリレーが中心でした。 |
戦争の長期化で国民の生活は困窮 |
日本軍は中国で根強い抵抗にあい、戦争が長期化。中国を支援するアメリカやイギリスなどに対抗しつつ、東南アジアへと侵攻を進めました。一九四一年十二月八日、日本軍は、イギリス領マレー半島に上陸するとともに、ハワイの真珠湾にあるアメリカ軍基地を攻撃。こうして、太平洋戦争は始まりました。 はじめは、東南アジア各地や南太平洋の島々を占領した日本軍でしたが、一九四二年のミッドウェー沖海戦の敗北を機に、戦況は不利に。戦争が長引くにつれて、日本国内の民衆の生活も苦しくなり、生活物資のほとんどが配給制になりました。 また、徴兵により、多くの労働者が戦地に召集され、労働力が不足し、中学生や女学生が軍需工場で働かされるようになりました。 このころ、空襲警報がしばしば出されるようになると、各地で防空壕が作られ、市内でも、職場や学校のほか、千秋公園などにも横穴式の防空壕が作られました。 本土決戦の気運は、否応なしに地方にまで押し寄せてきました。 |
終戦前夜、悔やまれる土崎空襲 |
一九四四年、日本に近いサイパン島がアメリカ軍に占領されると、日本の多くの都市や軍事施設は、連日、激しい空襲にあうことになります。 翌四五年三月十日の東京大空襲では、一晩で約十万人が死亡したといわれています。さらに、八月六日は広島に、八月九日は長崎に原子爆弾が投下され、数多くの犠牲者が出ました。 秋田市にもアメリカ軍の爆撃機が飛来するようになり、八月十四日夜には、土崎の日本石油製油所周辺が空襲にあい、市民九十三人が死亡する事態となりました。日本政府が、ポツダム宣言を受け入れて降伏したのは八月十五日。土崎空襲は、終戦までわずかあと一日の出来事でした。 なぜ、戦争は起こったのでしょう。その答えは簡単には見つかりません。でも、忘れないでください。ここでは伝えきれないたくさんの犠牲者がいたことを。 誰も望まない“悲しい歴史”を繰り返さないために…。 |
終戦までのできごと |
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秋田公立美術工芸短大開学10周年記念
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期間/8月4日(木)〜12日(金)・午前9時〜午後5時 ※入館は4時30分まで 会場/アトリエももさだ 約120人の漫画家や作家がつづる昭和20年の絵手紙。戦後60年の今年、平和への願いを込めたメッセージをご覧ください。観覧無料。 おもな出展者/ 森田拳次、ちばてつや、赤塚不二夫、永六輔、海老名香葉子、黒柳徹子、さいとう・たかを、里中満智子、志茂田景樹、手塚治虫、バロン吉元、松本零士、三浦朱門、水木しげる、やなせたかし ●問い合わせ 美術工芸短大事務局総務課tel(888)8100 |
原爆犠牲者に黙とうを捧げましょう |
8月6日は広島に、9日は長崎に原爆が投下された日です。原爆犠牲者のめい福と恒久平和を祈り、1分間の黙とうを捧げましょう。 ■原爆が投下された日時 広島→8月6日午前8時15分 長崎→8月9日午前11時2分 <黙とうに合わせてサイレンが鳴ります> 秋田市消防本部では、上記の原爆が投下された時間および、終戦記念日の8月15日(月)正午に、河辺・雄和地域を含む市内すべての消防署、出張所、分署で1分間サイレンを鳴らします。お間違いのないようにお願いします。 |
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