2006年1月1日号 |
市長ほっとコラム |
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実りある2006年に向かって |
秋田市長 佐竹 敬久 |
新年おめでとうございます。二〇〇六年、平成十八年戌年のお正月をいかがお過ごしでしょうか。 |
今年もがんばるぞ! オ〜ッ!! 1月9日に市立体育館で行われる「新成人のつどい」の実行委員会のみなさんと |
新たな門出からはや1年 |
河辺・雄和両町との合併からまもなく一年を迎えます。 旧秋田市のみなさんには、もともと親近感の強かった旧両町でもあり、自然、文化、産業など多くの面で魅力あふれるエリアであることを、改めて感じたかたも多いのではないでしょうか。 岨谷峡、名瀑・伏伸の滝の秀麗な姿や高尾山から望む雄物川の雄大な景観は、名勝と呼ぶにふさわしい自然美を誇っていますし、大正寺おけさ、河辺太鼓などの伝統芸能は、さまざまなイベントを大いに盛り上げております。また、温泉やスポーツ施設、さらには、石井露月の顕彰やへそまつりなどの文化事業・イベントなど、合併を機にその魅力を存分に楽しまれたかたも多かったと思います。 このような旧両町の魅力ある地域資源は、旧秋田市の地域資源と一体的に活用することによって、いっそうその持ち味を発揮し、新市全体の魅力を相乗的に高めてくれるものと思います。 合併により拡大した地域資源は、もちろん、観光面だけではありません。空港を活かした高次集積都市の実現や農業振興など、新市発展の可能性は無限に広がっています。今後とも、各地域の個性と全体の一体性を大切にし、それぞれの地域の輝きが全市の魅力につながるようなまちづくりを進めていきましょう。 |
●まちづくりの視点
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新たな年の始まりにあたり、私なりにまちづくりのめざす姿に思いを巡らせてみました。 これからのまちづくりは、「地域と市民のパワー」を活かすことがキーワードになるのではないかと考えています。 そのため市では、市民協働、都市内地域分権という考え方を市民と共有できるよう、さまざまな取り組みを進めております。 例えば、新しく始めた在宅子育てサポート事業では、親子で出かける日帰り遠足プランについて、市から初めてNPO法人へ事業委託しましたが、地域ごとに行き先や内容を変えるなど工夫を凝らした企画にすることができ、参加した親子に大いに楽しんでいただけたと思います。 これからは、このような市民パワーを育みながら、これをいっそう結集し、市民生活のさまざまな場面で十分に発揮していただくことが大切だと感じており、市としてもこれを実現できるような取り組みを進めていきたいと考えています。 市民のみなさまには、それぞれにできる範囲で、ともに力を出し合っていただき、よりよい地域づくりの主人公としての活躍を大いに期待しております。 |
雄和公民館の「わんぱく王国」 |
スペシャルオリンピックスのトーチラン秋田 |
NPO法人が企画・運営している日帰り遠足 (在宅子育てサポート事業) |
大町で繰り広げられた街角ライブ 「ザ・パワー・オブ・ミュージック」 |
創意で築かれる地域自治の拠点
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夏の選挙では、市内をくまなく回り、市民の息づかいを感じる生活風景に触れることができました。ごみ収集後の清掃や共用グラウンドの草むしりなど、地域に住むかたがたが自発的に一生懸命取り組んでいるところは、住民間のトラブルなども少なく、地域がよくまとまっていることを感じました。 地域のことをいちばん理解し、地域を形づくっていくのは、そこに住む人たちです。もちろん、行政がやるべきことと、地域が主体となってできることがありますので、それぞれの責任と役割分担のもと、地域の課題を地域で解決できる仕組みをつくっていく必要があります。 そこで、地域住民が地域の課題を解決していく拠点として考えているのが、市内七地域に整備を予定している「(仮称)市民サービスセンター」です。このセンターでは、現在の支所で行っている行政機能のほか、地域の課題を独自に解決できるようなシステムをつくることなども考えており、その在り方を検討しているところです。 すでに、(仮称)西部地域市民サービスセンターが、平成十九年度の着工に向け具体的な準備に入っており、この西部地域が今後のモデルケースとなります。その建設にあたっては、地域住民とのワークショップや説明会により、その地域に必要な機能などについて互いに意見や考えを述べ合いながら十分な検討を行います。このことを通じて、市民と行政が情報を共有し、知恵を結集した成果としての住民自治の拠点を築きます。 |
国民体育大会まで1年
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昨年も野球やサッカー、マラソン、相撲、ゴルフなどのさまざまなスポーツで数々のドラマや記録が作り出されました。なにかと物騒で、冷たく乾いた社会的雰囲気さえ感じさせる今日ですが、スポーツだけは人々の心に感動と興奮を与えてくれる、いわば現代の世に欠かせないビタミン剤であると感じています。 もちろん選手にとっても、その栄光の陰には、自らのたゆまぬ努力に加え、ファンやサポーターの熱い声援があったことは言うまでもありません。選手に続く背番号を身につけ、一糸乱れぬ声援を送るその姿に、選手は一体感を感じ、大いに勇気づけられたことでしょう。 今年は、秋田わか杉国体を一年後に控えた年に当たります。リハーサル大会の開催など、平成十九年の大会本番に向けて着々と準備が進んでいますが、国体を一過性のイベントに終わらせず、秋田市の魅力を発信し、地域の活性化と連帯感を醸成するためにも、市民のみなさんが共に力を合わせ、大会を成功に導くという一体感が欠かせません。 昭和三十六年の秋田国体は、温かい県民性と手厚いもてなしから「まごころ国体」として参加者の絶賛を浴びました。 「準備九割」と言われるように、今から一人ひとりが大会のホスト役という心意気をもち、一丸となって盛り上げていけば、必ずや後世に語り継がれる大会となることでしょう。 まもなく約半世紀ぶりに秋田に国体が帰ってきます。今、この秋田市に暮らし、この国民的イベントに巡り会えたことへの喜びをかみしめ、世代を越えた感動をともに分かち合いましょう。 |
世界の中の“あきた”であれ |
秋田―ソウル間の国際定期航空便の就航からはや五年、また、開設から十年になる秋田港の国際コンテナ航路は、東北第二の取扱実績を誇るなど、秋田市と海外との結びつきは密接になりました。 社会・経済のグローバル化は年ごとに進展しており、こうした中でさらなる発展をめざすためには、目線を高く、広く世界に目を向けることが不可欠になってきています。 陸・海・空の物流インフラが揃った本市では、これらの地域資源を産業振興に戦略的に駆使していくことが可能です。 まず目を向けるべき先は、日本海を挟んだ対岸の諸国です。特に、世界の工場から巨大消費市場へと変容しつつある中国では、秋田県貿易促進協会大連事務所が開設されるなど本市からの足がかりが整備され、市内企業も市場拡大へ積極的に取り組み始めました。 さらに、市としても中国のほか韓国や台湾、ロシアなどへの経済交流ミッションに職員を派遣し、さらなる貿易拡大の可能性を探る取り組みを続けています。ロシアもその大きな体で、石油などのエネルギー資源を携えて、日本海にビジネスの触手を伸ばしてきています。 このような中にあって、「相手は海外である」という心意気こそ、秋田市の未来を豊かなものにしてくれる源です。 海外との交流は、物質的な豊かさだけを求めるものではありません。国境や言葉の壁を越え心と心が通じあったときの喜びは、誰もが感じるところです。 さらに、異文化との出会いは、私たちが培ってきた豊潤な文化や風土の素晴らしさを再発見する好機ともなります。この先、外国のかたと身近に接する機会もますます増えていくでしょう。文化や習慣、考え方の異なる人たちが、互いの違いを認め合い、より良い関係を築いて暮らしていくことは、私たちが住む地域社会を必ずや豊かにしてくれます。 |
まちを盛り上げるイベントを考える 「アルヴェ DE ヨルカイギ」 |
西部地域で行われている 市民サービスセンターのワークショップ |
中国・蘭州市を訪問した佐竹市長 |
スギッチと一緒にわか杉国体までカウントダウン! |
おわりに…
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私たちは何故、元旦の朝に特別な、すがすがしさを感じるのでしょうか。それは、正月を迎えることにより、私たちの心に、惰性に流されがちな日常にくさびを打ち、新たな一歩を踏み出す意欲と活力をわかせてくれるからだと思います。 正月は、自己発見、自己再生の絶好の機会です。「一年の計は元旦にあり」とのことわざにあるように、新しい年に何か新しいことを始めてみてはいかがでしょう。 仕事が忙しく、毎日、帰りが遅いかたは、今年はせめて週に一日でも早く家に帰って、家族とのコミュニケーションを深めることを目標としてみませんか。 職場や学校の往復が中心のかたは、地域の行事やさまざまな団体の活動に参加してみませんか。きっと新しい世界が広がります。そのための情報は広報あきたや市のホームページなども最大限に活用してください。 毎日の生活をちょっと見つめ直すことで、新しい自分が見つかるかもしれません。そして一人ひとりの生活の充実が積み重なって、「しあわせ実感 緑の健康文化都市」が実現するものと考えております。 「改新」―。時代がいっそう厳しくなる中にあっても、今年を秋田市の実りある年にするため、この言葉をモットーに、多くを改め、新しい気持ちで全力で歩んでまいります。 |
多くを改め、
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