2006年7月1日号

平成18年度秋田市文化選奨


 秋田市文化選奨は、学術・芸術の分野で前年度に優れた作品を発表し、市民文化の発展に貢献したかたに贈られます。今年度の受賞者は、次の皆さんに決まりました。表彰式は七月二十六日(水)午後四時から秋田ビューホテルで行います。
●問い合わせ 文化振興室tel(866)2246

<工芸>
有線七宝蓋物「春」
齋藤和子さん(71歳・山王)

 雪の白から春色に変わっていく季節を、ピンク、薄緑、薄茶のグラデーションで表現した蓋物です。雪が少しずつ溶けだし、せせらぎとなる様子、水面の光や水音が聞こえてくるような、温もりと気品のある作品です。春を待つ気持ちと喜び、造形美を追求する熱意が表れています。

<学術>
書籍「あきた物語 源流から明日へ」
佐々木義廣さん(57歳・手形)

 世界的な視野に立ち、縄文時代から近・現代に至る秋田1万年の歴史をユニークな見解で執筆。歴史上広く知られている大事件のみならず、これまで取り上げられる機会の少なかった民衆の生活などにも光をあてています。今後の郷土史研究の分野に新境地を拓きました。

<書道>
顧清詩「程徳望祠部登月亭」
長谷川長龍さん(67歳・大町)本名:長谷川靖隆さん

 中国明時代の書家倪元路の書風を学び、自らの感性を盛り込んだ作品です。詩の内容をよく理解し、どっしりとした格調ある書体を保ちながら、リズミカルな流れをなし、颯爽たる雰囲気を醸し出しています

<洋画>
絵画「from far away−鼓動」
榎江里子さん(52歳・山王)

 「漁網」は故郷の男鹿を象徴しており、制作の原点で、「ふくろう」は知識・芸術の神として西洋画の伝統的な主題です。最小限の要素による大胆な試みと色彩が評価されました。柔らかな網を幾重にも重ねて、重量感のある立体として描き出し、繊細で瞑想的な独特の世界を作り上げています。


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