2006年9月16日号

地域の助け合いが
安心につながってます。


超高齢化が駆け足で進んでいます。秋田市でも、間もなく四人に一人が高齢者  。
安心のためには、地域の助け合い・支え合いが、ますます大切になってきます。

〜勝平地区の取り組み〜
まち全体で気軽に声をかけ合える
あたたかい雰囲気つくりたい

 勝平地区では、地域の人たちが一人暮らしの高齢者宅を定期的に訪問する見守り活動を行っています。これは秋田市社会福祉協議会が行っている「見守りネットワーク事業」の一環で、地域住民みんなの目と心で安心して暮らせるまちにしようという取り組みです。
 勝平地区では、民生委員二十三人、町内会長十六人、福祉委員二十六人、そして各団体が一体となって活動しているのが特徴です。みんなで当番を決め、月に最低一回は一人暮らしのお宅を訪問しています。
 勝平地区で見守りが必要な高齢者は約二百八十人。その中で、近くに家族がいないなど特に見守りが必要な人は二十人前後です。新聞がたまっていないか、明かりがずっとついていないかなどを日ごろからみんなで気にかけ、訪問して“話っこ”をすることが、なによりの元気づけになっています。
 民生委員の小田長政美さんによると、「まち全体で気軽に声をかけ合えるあたたかい雰囲気づくりを大切にしています」とのこと。勝平地区では「かつひらの風パトロール」という活動も行っており、地域を巡回して声かけを行い、高齢者や子どもに限らず、みんなが安心して暮らせるまちをめざしているそうです。
 地区の合い言葉は「声かけて 微笑みかけて つくるまち」。一人ひとりが「お互いさま」という気持ちで、助け合い、支え合っていくことが、安心につながっているようです。


地域で見守る安心の生活

 勝平地区のような「見守りネットワーク事業」は、秋田市社会福祉協議会の呼びかけで、市内三十八地区で行われています。訪問することで異常事態をいち早く察知し、対処することができます。
 高齢化が進み、一人暮らしなどの高齢者が増えています。心身が虚弱になり、自宅にこもりがちな高齢者も多いようです。誰も知らないうちに孤独死し、数日たってから発見というような悲しい事態も起こっています。孤立することにより、認知症の進行や寝たきりへとつながる場合もあります。
 こうした事態を防ぎ、年を重ねてなお、いきいき、はつらつと暮らしていくことができるよう、地域での助け合い、支え合いを大切にしていきたいものです。

山平秋雄さん(88歳 勝平)

地域が一体となって見守りを行っています。
地区民児協の佐々木善雄さん、民生委員で町内会長の小田長政美さん、
地区社福協の野口良孝さん
この日は小田長さんから山平さんへ米寿のお祝い品を贈呈しました。
「一人暮らしなので、民生委員の小田長さんが訪問してくれるのはありがたいです。私は昔から山登りが好きで全国の山々に登って回ったので、足は丈夫です。今も自転車で買い物に行ったり、海外旅行にも行きます。何かに生きがいを持っていると、いつまでも元気でいられます!」と山平さん。

その人の実態に合わせた
介護予防に取り組みます

 市では、今年3月に策定した「第5次秋田市高齢者プラン」に基づきながら、高齢期を安心して暮らすことができるよう取り組みを進めます。
 特に、介護が必要な状態になることを予防し、住み慣れた地域で暮らすことを支援するため、来年度、市内10か所に「地域包括支援センター」を設置する予定です。
 地域包括支援センターは、高齢者の心身の健康の維持、保健・福祉・医療の向上、生活の安定のために必要な援助などを行う施設です。地域のみなさんから相談を受けながら、それぞれの状態に応じた介護サービスなどを切れ目なく提供していきます。


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