2007年2月1日号

市長ほっとコラム

秋田市ホームページで市長の動向や記者会見の内容などをお伝えしています。

猫、されど猫


 私の一日は、隣に寝ている妻と、なんとなく起きる気配を感じて寝床に集まってくる猫たちへの「おい、おはよう」でスタートします。
 私は現在、猫五匹と同居しています。もともとは、小学時代に犬にかまれたこともあり、犬猫に格別興味を持つことはありませんでした。
 しかし、ある時に息子がケガをした野良のメスの子猫を拾ってきて、かわいそうだから家で育てようとせがまれ、仕方なしに家の一員にしてから猫にハマッテしまったようです。
 その後、隣の公園の木のテッペンで、降りることができずに二日も泣き続けていた真っ白いオスの子猫を、娘と私とでハシゴをかけようやく助け出し一員に加えました。すぐ外れる紙ひもの首輪をしていましたので、訳ありの捨て猫だったのでしょう。

 五匹目は生まれたばかりのメスの野良です。この子猫は町内を徘徊する野良の子どものようでしたが、生まれながらに片足が折れており、虫の息でベランダの下に倒れていたのを助け、動物病院で治してもらい、五匹目として仲間入りをさせました。
 そんなこんなで、私の小遣いの相当割合は、去勢手術やエサ、猫砂、さらには時々かかる動物病院の治療費で消えることになります。
 猫と暮らすようになって、変わったことや感ずることがあります。
 まずは、たわいのない猫の話題が日課となり、猫の独特のしぐさや、愛きょうのある寝姿を見ることが多くなるにつれ、夫婦げんかが少なくなりました。また、これまで私にほえていた犬君も、安心した目を見せるようになり、ほえなくなりました。
 さらに、時たま子連れでベランダに寄りつく町内の野良と思しきやせ細った母猫が、わずかばかりのエサを子猫に先に食べさせる様を見て、親の情を実感として受けとめることができるようになりました。
親が子を、子が親を、また些細なことで人を殺めるという、命の大切さにあまりに不感になっている昨今の人間さまの社会からすれば、猫さまの方が少しばかりズルッコイところがあるにせよ、命を授けられたものとしての、はるかに基本的な心得がある高い存在に感じられます。 
猫嫌いのかたや猫アレルギーのかた、野良猫は断固駆除すべしというかたには、今回はなんとかご容赦を!

市長と暮らす猫たち



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