2007年5月4日号

市長ほっとコラム

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定年後 粗大ゴミにならぬように

 今年も多くのかたが永年勤めた会社や官公庁を退職しました。
 今年の60歳定年退職者は、太平洋戦争が終結した翌年の昭和21年生まれと、続く22年の早生まれのかたになります。戦後世代初の退職ということや、昭和22年から25年前後までに集中的に生まれた「団塊の世代」の第一線からの大量リタイアがいよいよ始まるという、時代の節目の年になりました。
 かくいう私も、昭和22年11月生まれの団塊の世代第1号です。
 さて、私たちは団塊の世代と言われるがごとく、他の世代よりも圧倒的に人数が多いことから、熟達した経営資源の一斉リタイアによる企業活動への影響や代表的産業を支えた高度技術の途絶などマイナスの問題が提起される一方で、多額の退職金の市場還元による経済効果や、地方圏への移住を見通しての地方活性化へのプラス効果など、さまざまな話題が提起されています。

4月11日、高齢者の寿大学入学式で
 これら社会問題に関して、今後どのようになるのかは別にして、団塊の世代個々人の側に立った場合に見過ごせないことがあります。
 それは、今の長寿社会にあって、一定の健康を維持することができれば、この先さらに数十年の人生があり、その人生の舞台は職場から家庭に移るということです。このようななかで、特に男性の会社人間、役所人間といわれた人ほど、前途多難(?)な問題に直面しそうです。
 「飯、風呂、寝る」という言葉しか発せず、家庭のことは奥さん任せ、自分の下着の置き場所も分からず、ましてや炊事や洗濯などには関わったこともないという人が多いはずです。
 このようなかたには、これからは奥さん孝行を仕事と思って、公民館などの料理教室に通ったり、簡単過ぎるほどに進歩した掃除機や洗濯機に触れながら、まずは主婦ならぬ「主夫」修行を始め、家庭での居場所確保に努力することをお勧めします。
 ただし、今までのように頼りにできる部下はおらず、ましてや中途半端や二度手間になるようなことをすると、以前にも増して奥さんから邪魔もの扱いされますので、覚悟を決めてやり抜くしかありません。
 もうひとつ大事なことがあります。多くの親御さんがご健在で、たぶん定年間際まで心配のかけ通しであったはずです。これからが親孝行本番という気持ちで、ぜひとも大事にしていただきたいものです。
 定年を迎えた男性諸氏が、家庭で目障りな粗大ゴミとして捨てられぬように、いらぬお節介とします。 

「人生いよいよこれから!」。4月15日、秋田シニアクラブの3分間スピーチ大会で夢を語ったみなさん



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