2009年1月16日号

「市民協働」ってナンだ!?


秋田市が重点テーマに掲げて進めている「市民協働」って、具体的にどんなことなんだろう? もしかして市役所の仕事を市民に押しつけているだけ…?

そんなことないわよ。より良いまちにするために、市役所だけでなく、みんなが協力して頑張るってこと。気づいてないかもしれないけど、市民協働はずっと前からいろいろなカタチでやっているのよ。

そうなんだ! よしっ、市民協働を探しにまちへ出てみよう!

課題解決の鍵「市民協働」

 現在秋田市は、市民ニーズの多様化、少子高齢化など、数々の課題に直面しています。市では、それらを解決する手法の一つとして、市民協働が有効だと考えています。

みんなが協力して住みよいまちに

 市では、市民協働を「市民と市が共通の目的を達成するために、協力して働くこと」と定義しています。
 市が行っている行政サービスは、「計画」「決定」「執行」「評価」の4段階に分けることができます。市民協働を行うことで、それぞれの段階で左記のような効果が得られ、限られた財源と人的資源でも豊かな暮らしを実現できると考えています。
●計画・決定/
サービスの提供に関する計画を検討するときや決定するときに、地域のニーズや課題をきめ細かく反映することができます
●執行
住民の創意工夫と意欲を生かした効果的な施策展開や、地域の実情にあった的確なサービスを実施することができます
●評価
サービスに関係が深い住民の実感とニーズを知ることができるほか、実態に合ったアイデアを得ることも期待できます
問い合わせ
地域振興課tel(866)2037

協働のカタチ(1)市が建設したコミセンを住民が運営
川尻地区コミュニティセンター

市民/コミセンの管理・運営
市/コミセンの建設、光熱水費などの費用負担

建設計画も市民協働で

 平成19年4月に市内20館目としてオープンした川尻地区コミセン。市ではなく、地域のみなさんが管理・運営を行うコミセンとしては旭北、保戸野に続き3館目です。
 管理・運営を行うのは、町内会や地域の団体で組織する管理運営委員会。運営委員のみなさんは建設時から関わっています。「2階までとはいえ、高齢者のことを思えば絶対必要」というみなさんの意見により、コミセンには珍しいエレベーターが設置されました。


より魅力あるコミセンに

 利用者は1か月に2千人を超えます。「サークル関係者の利用が多いですね」と、ふだん窓口にいる管理人ボランティアのみなさん。「寒い季節、床暖房があるロビーで井戸端会議はいかがですか」と地域のかたの気軽な利用を勧めます。
 来年度は住民アンケートも予定しているとのこと。自主的な取り組みを進めることで、より魅力的なコミセンをめざします。


温かい対応に感謝

利用者の「正道会館秋田(空手サークル)」のみなさん
 窓口のかたと交わす気さくな会話に心が温まります。いつも気持ちよく使わせていただき、感謝、感謝です。


協働のカタチ(2)市の仲介で子どもを預ける
秋田市ファミリー・サポート・センター

市民/子どもを預ける、預かる
市/仲介。研修などのサポート

私たちが説明します!
ファミリー・サポート・センター担当の後藤咲子主席主査(左)、羽深誠子主任

「秋田市ファミリー・サポート・センターは平成12年に開設しました。従来の保育サービスを補完し、仕事と子育ての両立や、在宅での子育てを支援するのが目的です。
 子育てを手伝いたい人(協力会員)と手助けしてほしい人(利用会員)がセンターに登録し、利用会員のニーズに応じて協力会員が子どもを有償で預かる『市民と市民が支え合う相互援助活動』です。秋田市民であればどなたでも会員になることができます。市は事務局を務め、3人のアドバイザーが会員相互の仲介・調整を行っています。
 この制度は、協力会員の自宅で子どもを預かる、とっても家庭的な子育て支援です。より多くのかたに会員になって利用していただき、地域の子育て環境の向上にもつながっていけばと思っています」
◆問い合わせ
秋田市ファミリー・サポート・センターtel(887)5336


利用の前には利用会員、協力会員、アドバイザーの三者で顔を合わせ、子どもの様子や依頼内容を確認します。
「登録しただけで安心できます」(利用会員の伊藤順子さん・右)。「働く親の助けになりたくて始めました」(協力会員の小野佳子さん)

協働のカタチ(3)市民の取り組みを市がサポート
新屋表町のまちづくり

市民/まちづくりの主体
市/専門性を生かして援助

 平成19年、地域のかたや秋田公立美術工芸短大の教員などによって、「新屋表町通り活性化推進委員会」が設立されました。これまで、歴史的建築物と湧き水を生かして新屋表町通りの活性化や景観向上に取り組んでいます。昨年10月には、(財)秋田学術振興財団の補助や、商店会、振興会の寄附金を活用し、古い商店を改装。まちづくり活動の拠点「新屋参画屋」をオープンしました。
 レトロな雰囲気の内装デザインや改装工事は美短の教員や卒業生が手伝いました。卒業生で建築模型が専門の矢田目真希子さんは「人とのつながりが築けて、制作活動にもプラスになる」と話します。
 推進委員で新屋商店会会長の佐々木長心さんは「地域のかたや学生たちが参画屋に通い、商店街の通行人が増えることで昔のにぎわいが戻ってくれるといいね」と、参画屋の効果に期待しています。


新屋参画屋

営業時間/午前10時〜午後5時
休業日/水・日曜日、祝日
駐車場/ナイス臨時駐車場(新屋支所裏)
電話/(828)8561

貸しスペース(1)「ドマ」・(2)「ザシキ」

にぎわい創出のため、「ドマ」と「ザシキ」を貸し出します。詳しくは参画屋事務局へ。tel(828)8561
●使用料金
 ■1スペースにつき1,500円/1日(新屋地区のかたは1,000円、美短の学生は500円)
 ※11月〜4月は暖房費として+500円。


(3)新屋表町食堂「わなり場」

営業時間/午前11時30分〜午後11時(日曜日は午後5時まで)
休業日/水曜日、祝日
電話/090-3506-8924


協働のカタチ(4)市民の取り組みに市が参加
BIKE TO WORK DAY

市民/バイカーズオアシスの開催
市/CO2削減のため参加

 NPO法人バイシクルエコロジージャパン(BEJ)では昨年5月から、自転車通勤のかたに飲み物などを提供する「バイカーズオアシス」を第3木曜日の朝、全国各地に設置しています。
 秋田市では、保戸野鉄砲町のケーキ屋の前で開催しています(11月〜3月を除く)。主催した佐々木泰作さんは「秋田は起伏が少ないので、自転車生活に向いています。環境にやさしいうえメタボ対策にもなるし、その良さをもっと知ってほしい」と訴えます。
 一方、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO)の排出削減を進めている市環境企画課。佐々木さんの取り組みに、「これなら誰でもすぐできるし、環境対策に有効!」と協力を申し出ました。6月からは、市環境部前でも、バイカーズオアシスを開催しています。
 早くも市内2か所目ができたことに驚く佐々木さん。「行政がこんなに早く協力するなんて、東京のBEJ本部もビックリ! 立場が違っても手を取り合って頑張れる秋田って良いですよね」
●問い合わせ
S arrow akita tel(836)0687


ほかにもいろいろ市民協働

市民協働に決まったカタチはないんだ。より良いまちをつくろうという、市民と市の共通の思いがあれば、そこに「市民協働」があるんじゃないかな。

しあわせづくり秋田市民公聴条例

 市でいろいろな計画づくりを進める際に、企画立案の過程で市民のみなさんの「思い」などをしっかりと聞き、受け止めながら、より良い方向に導こうというルール(条例)です。計画などについて市が最終的な意志決定をする前に、その案を公表し、市民から意見を求めます。
 市民から寄せられた意見は公表し、その際には、意見に対する市の考えも合わせて公表することにしています。
*今号の広報あきた8ページで、市のさまざまな計画案について意見を求めています。
●問い合わせ
市民相談室tel(866)2039

ボランティア清掃

町内会、学校、企業、ボランティア団体などが公共用地の清掃や草刈りを実施する際に、集めたごみを市が回収・処理します。
●問い合わせ
環境業務課tel(863)6631

・街路樹愛護会
・公園愛護協力会

 市が所管する街路樹やその周辺、公園や緑地で、地域の町内会などで結成した各愛護会が自主的に除草や清掃を行っています。市は刈った草の回収や巡回パトロールを行うほか、愛護会の活動に対し報償金を交付しています。
●問い合わせ
街路樹…道路維持課tel(864)3643
公園…公園課tel(866)2154


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