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※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
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2009年8月7日号
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第2次秋田市地域福祉計画を策定 |
地域のしあわせをみんなで築く |
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「地域福祉」とは、地域で暮らす一人ひとりのしあわせをみんなで築くことです。
「地域福祉計画」は、公(行政)・共(地域)・私(市民一人ひとり)が協働して、地域のしあわせをみんなで築くための、みんなの地域づくり計画です。 |
秋田市地域福祉計画の位置づけと協働のイメージ |
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新たな社会福祉のかたちを計画に |
地域福祉は、すべての市民が住み慣れた地域で自立した生活を営めるようにするため、高齢者福祉、障害者福祉、児童福祉といった従来の社会福祉のかたちを地域生活支援の視点から再編成した、新たな社会福祉のかたちです。
現在、生活課題が複雑化・多様化してきています。地域における生活課題を解決していくためには、公的な福祉サービスだけでなく、社会福祉協議会や民生委員・児童委員、社会福祉事業者、町内会・自治会、NPO法人などの市民活動団体、さらには市民一人ひとりが担い手となり、協働しながら取り組んでいくことが必要です。 市では、公的な支援と市民による支え合いの取り組み、市民一人ひとりの努力の連携によって、解決のしくみをつくっていくため、平成25年度を目標年次とする第2次秋田市地域福祉計画を策定しました。 また、地域福祉活動の中心的な推進役である秋田市社会福祉協議会でも、秋田市地域福祉活動計画を策定し、市と連携・協力しながら地域福祉活動を推進することにしています。 計画では、4つの基本目標の達成に向け、市の取り組み、市民・地域に期待される役割をあげています。また、2つの重点事業を設定し、課題解決に向けた具体的な取り組みを進めていきます(下欄参照)。 |
基本目標(1)
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市民一人ひとりの「私の努力(自助)」を引き出し、「共の努力(共助)」や「公の努力(公助)」への参加・参画を促すため、「共の努力」の中核となる担い手を育成することをめざします。
具体的な取り組み例 ※○は市の取り組み、●は地域の主体的な取り組みです(以下同じ) ○福祉教育の推進…障害者や高齢者、乳幼児などとの交流や体験学習を取り入れた、小・中学校での福祉教育の推進 ●担い手の育成…社会福祉協議会が、地域での見守りなどを行う「福祉協力員」の活動を推進 |
基本目標(2)
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地域社会の「共の努力」を引き出すとともに、ボランティアやNPOなど多様な主体による地域福祉活動の活性化をめざします。
具体的な取り組み例 ●住民同士の交流…各地区社会福祉協議会で、軽スポーツやゲームなどを行う地域サロンを開催 ●地域活動の推進…地域自治活動の拠点となるコミュニティセンターを地域住民などが指定管理者となって運営(旭北地区コミセンなど) ●地域福祉活動の推進…地域の各種団体の協力で行う子育て支援(泉のすこやか学級など) ○担い手の連携による取り組みの推進…伝統芸能や農業体験をとおした、地域と子どもたちの交流を学校と地域社会とが連携して実施 |
基本目標(3)
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生活のセーフティネットとして福祉サービスが公平公正に機能することをめざします。
具体的な取り組み例 ●相談体制の充実…秋田市社会福祉協議会のふれあい福祉相談など、各種相談活動の充実 ●サービス利用の支援…民生委員による情報提供や個別援助活動、成年後見人制度の利用促進 |
基本目標(4)
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誰もが安心して快適に生活できる環境づくりをめざします。
具体的な取り組み例 ●安心できるまちづくり…民生児童委員協議会が「災害時一人も見逃さない運動」を推進 ○バリアフリーの推進…秋田駅、土崎駅周辺での歩道の段差解消などバリアフリー化の推進 これらの目標を達成するには、市や地域の取り組みに参加・協力してくれる市民みなさんの力が不可欠です。公・共・私が力を合わせ、計画を推進していきましょう。 福祉総務課地域福祉推進室 tel(866)2090 |
地域福祉計画の2つの重点事業 |
アンケートやワークショップで明らかになった地域の課題を解決するため、公・共・私が連携し、2つの重点事業に取り組みます。
(1)孤立死を出さない地域づくり ひとり暮らしの高齢者などが安心して日常生活を営むことができるよう、日ごろから地域全体で見守るしくみの充実をはかり、孤立死ゼロをめざします。 孤立死予防をテーマに地区ワークショップを開催し、それぞれの地域の活動の充実をはかります。 (2)災害時の要援護者の避難支援 自力での移動が困難な要援護者が、災害時に地域の支援で無事に避難できるよう、要援護者一人ひとりの避難支援プランを作成し、災害時犠牲者ゼロをめざします。 市では今年度に支援体制の基本的な考え方をまとめ、要援護者の支援方法を記載した「個別計画(要援護者台帳)」の作成に平成22年度から取り組みます。 4ページでは地域での重点事業への取り組みを紹介しています |
地域の取り組み |
秋田市地域福祉計画、地域福祉活動計画
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●災害時の要援護者の避難支援
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秋田市民生児童委員協議会では、高齢者・障害者などの要支援者に対し、災害時における地域での安否確認などを行う「災害時一人も見逃さない運動」を全市で進めています。
新屋勝平地区では、民生委員の担当区域ごとに、支援が必要な人の家を地図にまとめた「高齢者見守りネットワークマップ」をもとに運動に取り組んでいます。避難の際に支援が必要な人を確認したり、避難経路を実際に歩いたりして、もしもに備えます。細かい情報がぎっしりと詰まった手作りマップ。地区民児協の佐々木善雄会長は「地域の事情を細かく知っておくことが安全・安心への第一歩だと思います」と話します。 また、同地区社会福祉協議会では、一人暮らしの高齢者に「緊急安心箱」を配付しました。病気などで急に入院することになっても、この箱に寝具や洗面用具などを入れておき、いざというときにさっと持ち出す。まさに安心のための箱です。 さらに、地域が協力して、高齢者世帯や障害者世帯に住宅用火災警報器を設置するなど、地域一丸となって∴タ心づくり≠ノ力を注いでいます。 |
●孤立死を出さない地域づくり
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秋田市社会福祉協議会が各地区社協に呼びかけ、民生委員、福祉協力員、町内会などが協力して、見守りが必要な高齢者を訪問し、安否を確認する「見守りネットワーク事業」。
外旭川地区では、民生委員による定期的な見守りのほか、各町内の保健福祉推進員が平成6年から「友愛訪問」として、年4回訪問し、声かけや健康確認などを行っています。また、訪問時の様子を細かく書いた「訪問台帳」を作り、地区社協の担当者、民生委員、保健師、在宅介護支援センターの職員などが集まってケース検討を行い、きめの細かい、そしてあたたかい′ゥ守り≠ノ心がけています。 定期的に訪問を受けている菅原つささんは、「いつも来てくれて安心します。冬は家の前の雪寄せなどもしてもらい、とても心強いです」と話します。 また、同地区では町内会ごとに「地域サロン」を開催。お茶会や手芸講座、ウオーキング、旅行など、さまざまな企画を練って、ひとりでも多くの参加を呼びかけています。 地区社協の鎌田兵悦会長は「孤立死は悲しいこと。まずは家に閉じこもらないことが大切だと思います。地域サロンはもちろん、地域の夏祭りなどにもどんどん参加してほしいですね」と話してくれました。 |
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