※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2010年3月5日号

健康万歩計


このコーナーでは、みんなが健康で元気に過ごすために必要な、ドクターからのちょっとしたアドバイスを紹介します。

今回のドクター
野坂光司先生(市立秋田総合病院整形外科 医長)


骨粗鬆症ってこんなに危険!

 骨粗しょう症は骨折の危険を増加させ、生活の質を低下させます。骨折は日本人の寝たきりの原因の10l以上を占めます。介護を要する疾患の中では、「脳血管疾患」「高齢による衰弱」に次いで「骨粗しょう症」が第3位です。しかし、多くの人はがんや高血圧の心配はしますが、骨粗しょう症の心配はしないものです。

放置されている病気「骨粗しょう症」

 日本の骨粗しょう症患者数は1,100万人。10人に1人は骨粗しょう症なのに、なんと、この内の約20パーセントしか治療を受けていません。残りの約80パーセントは未治療です。かかりつけのお医者さんを持つ人でも、ほとんどの人の骨粗しょう症は見過ごされています。
 50歳の日本人女性で、生涯に背骨の骨折を経験する確率は40lにも達します。骨粗しょう症の骨折の中で最も重篤な大腿骨の骨折の発生数は年々増加し、現在では20年前の3倍にもなりました。また、背中が曲がることによる内臓への負担は非常に大きいとされています。骨粗しょう症は全身をむしばんでいく病気なのです。
 一方で、骨粗しょう症は適切な診断と治療により治すことができる病気でもあります。正しい治療により、骨折の危険性を確実に低下させ、背中の曲がりや身長低下を軽減するとともに、大腿骨の骨折も減らすことはできるのです。

背中を伸ばして歩ける素敵な老後のために

 女性は40歳になったら、毎年骨密度測定を受けた方が良いとされています。次に当てはまるかたは、女性も男性も今すぐ骨密度検査をしましょう!
●[体重(キロ)ー年齢(歳)]×0.2がマイナス1以下の人
●お酒を毎日飲む人 ●たばこを吸う人
●骨折したことがある家族がいる人
●身長が若いころより2センチ以上縮んだ人


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