※掲載している情報は「広報あきた」発行当時のものです。
2010年4月2日号

健康万歩計


このコーナーでは、みんなが健康で元気に過ごすために必要な、ドクターからのちょっとしたアドバイスを紹介します。

今回のドクター
辻 剛俊先生
(市立秋田総合病院消化器・代謝内科 医長)


大腸がんについて

 大腸がんは、「動物性の高脂肪・高タンパクに偏った食事」「繊維食の不足」「便秘」によって、発生の危険性が増えると考えられています。発病は統計的に50歳〜60歳代が最も多いのですが、20歳代という若さで発病することもあります。

検診を受けることが重要です

 粘膜の表面にできた早期の大腸がんの場合、2a以下の小さなものがほとんどで、お腹が痛くなったりするような自覚症状はありません。そのため、無症状の早期がんを発見するためには検診が重要となります。
 検診では少量の便を採取し、微量の血液が混ざっていないかを調べる便潜血検査がありますが、便を採取することで嫌悪されがちです。また、精密検査に当たる内視鏡検査は肛門から行うので、面倒くさがったり恥ずかしがったりして、違和感やちょっとした異変などの初期症状があるのに診察・検査を受けず、腫瘍が進行してしまってから発見されることがたびたびです。

早期であればほとんど完治

 大腸がんは、粘膜にとどまっている状態であれば、ほとんどが完治可能です。内視鏡技術の進歩により、2センチを超えるものでも一般的な大腸内視鏡検査と同様の方法で、数日の入院で切除できる病変もあります。前向きな気持ちで検査を受けるようにしましょう。

特に注意が必要な人たち

 40歳以上の人、家族に大腸がんの人がいる人、大腸ポリープがある(以前あった)人は注意が必要です。
 便に血が混ざる、便通の異常、腹痛など、少しでも自覚症状がある場合には検査をお勧めします。それが大腸がんに対する重要な予防法となるのですから。


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